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トップメッセージ

株主の皆様へ 第147期中間報告書より

平素は格別のご支援を賜り、ありがたく厚く御礼申し上げます。
当社グループの当上半期の業績につきまして概況をご報告いたします。

社長 松本正義

当上半期の業績

当上半期の世界経済は、米国では概ね回復傾向が続いたものの、欧州での英国のEU離脱問題や新興国経済の成長鈍化等による影響懸念などから、先行きへの不透明感が強まっています。日本経済も、輸出や個人消費が伸び悩み、また円高の進行に伴う企業収益の悪化により、足踏み状態となりました。

当社グループを取り巻く事業環境につきましても、海外を中心に自動車用ワイヤーハーネスや光ファイバ、光・電子デバイス等の需要は堅調であったものの、携帯機器用FPC(フレキシブルプリント回路)の需要減少、及び急速な円高進行や銅価格下落の影響が大きく、厳しいものとなりました。このような環境のもと、当上半期の連結決算は、売上高は1,312,107百万円(前年同期1,439,415百万円、8.8%減)と前年同期に比べ減収となりました。また、営業利益も円高、FPCの採算悪化により47,061百万円(前年同期52,890百万円、11.0%減)、経常利益は61,158百万円(前年同期62,183百万円、1.6%減)と、それぞれ減益となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は38,856百万円(前年同期35,830百万円、8.4%増)と、業績が回復した子会社で繰延税金資産が計上可能となったことなどにより法人税等が減少し、増益となりました。当期の中間配当金につきましては、年初公表どおり、前年同期と同じく1株当たり17円とさせていただきました。

対処すべき課題

今後の世界経済は、米国の金融政策変更、新興国経済の不確実性、世界的な政情不安や金融資本市場の変動等による影響により、景気の下振れリスクが強まることが想定されます。日本経済もこれらの影響を受け、輸出や個人消費に力強さを欠く状態が継続し、不透明な状況が続くものと予想されます。

このような情勢のもと、当社グループは、住友事業精神と住友電工グループ経営理念を根本に据え、S(安全)、E(環境)、Q(品質)、C(コスト)、D(物流・納期)、D(研究開発)の一段の強化に努めながら、中期経営計画「17VISION」の実現に向け取り組んでおり、各事業においては次の施策を進めてまいります。

まず、自動車関連事業ではグローバル総合部品メーカーを目指し、自動車の軽量化に寄与し耐久性に優れた高強度アルミハーネス、環境対応車向けの床下高圧パイプハーネス、複雑化・高度化が進む自動車の電子制御に対応した電装部品やコネクタなどの開発・拡販に取り組んでまいります。また、海外系顧客向けのシェア拡大に努めるとともに、コスト競争力の一層の強化にも注力してまいります。住友理工㈱では、自動車用防振ゴム・ホースにおいて、買収した海外事業の拠点網、販路、技術などを活用して、相乗効果の創出を加速し、グローバルでの事業拡大と収益力強化を引き続き推進してまいります。

情報通信関連事業では、光ファイバ・ケーブル、100Gbpsの高速光デバイス、携帯基地局用GaN(窒化ガリウム)デバイスについて、海外での好調な需要の確実な捕捉に引き続き取り組むほか、海底ケーブル用の極低損失光ファイバ、データセンター関連製品や高度道路交通システムの拡販を一段と進めてまいります。また、アクセス系ネットワーク機器の海外への新製品拡販にも注力し、収益力のさらなる向上を図ってまいります。

エレクトロニクス関連事業では、携帯機器用FPCについて足元では需要減少や競争激化に加え、新製品の生産立ち上げ遅れにより採算が厳しくなっておりますが、グローバルでのさらなる品質改善・コスト低減と拡販に注力するとともに、高精細・極薄・高耐熱化による新製品開発や、車載市場等への事業拡大により収益改善を進めてまいります。また、電子ワイヤー、照射チューブについても、グローバルでの製造強化と拡販を加速してまいります。

環境エネルギー関連事業では、欧州や環太平洋地域等における電力ケーブルの大型プロジェクトに関し、受注獲得を進めるとともに、低コストで高品質な製造体制の強化をさらに加速し収益力向上を推進してまいります。このほか、環境対応車向けのモーター用平角巻線や電池用金属多孔体の拡販を進めるとともに、日新電機㈱での電力機器、住友電設㈱での工事を含めた当社グループの総合力を活かして、再生可能エネルギーやスマートグリッド関連事業の拡大にも注力してまいります。

産業素材関連事業では、本年9月に米国大手焼結部品メーカーであるキーストーン社を買収いたしましたが、これにより当社焼結部品事業の米国におけるプレゼンスを向上させ、さらなるグローバルビジネスチャンスの獲得に取り組んでまいります。超硬工具で中国、台湾、インド等新興国市場における需要捕捉をこれまで以上に進めるとともに、主力の自動車分野に加え、今後の伸長が期待される航空機や精密加工分野向けの新製品開発と拡販、国内外での生産と原料調達体制の一層の強化を図ってまいります。

研究開発では、オリジナリティがありかつ収益力に優れた新事業、新製品の創出に努めてまいります。具体的には、新しい電力・エネルギーインフラの構築に向けてレドックスフロー電池、集光型太陽光発電装置、電力線通信応用製品の開発を加速するほか、超電導製品、マグネシウム合金製品、水処理装置、パワー半導体デバイスや次世代通信ネットワーク用デバイス製品などの事業化に注力します。さらに将来に向けては、先進交通安全システムや新たな機能を発現する新材料の探索など、社会ニーズを踏まえ当社グループの特徴を生かした新製品の開発に取り組んでまいります。

最後に、法令遵守や企業倫理の維持につきましては、当社の経営の根幹をなすものであり、企業として存続・発展するための絶対的な基盤と考えております。なかでも競争法コンプライアンスは最重要の課題と位置付け、平成22年6月に「競争法コンプライアンス規程」を制定して以来、グループ全体でその強化に取り組んでまいりました。今後も、住友事業精神の「萬事入精」「信用確実」「不趨浮利」という理念のもと、社会から信頼される公正な企業活動の実践に真摯に取り組んでまいります。

株主の皆様におかれましては、今後とも一層のご理解とご支援を賜わりますようお願い申し上げます。

平成28年11月

社長 松本正義


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