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トップメッセージ

株主の皆様へ 第148期中間報告書より

平素は格別のご支援を賜わり、ありがたく厚く御礼申し上げます。
当社グループの当上半期の業績につきまして概況をご報告いたします。

社長 井上 治

当上半期の業績

当上半期の世界経済は、概ね緩やかな回復傾向が継続したものの、欧米による政策の不確実性の高まり、新興国経済の成長鈍化や地政学的リスクの上昇などから、先行き不透明感が強まっています。日本経済も、個人消費や設備投資において持ち直しの動きがみられたものの、力強さを欠く状況が続きました。

当社グループを取り巻く事業環境につきましては、中国等の海外を中心に自動車用ワイヤーハーネスや防振ゴムの需要が堅調に推移し、また、超硬工具や光ファイバ・ケーブル等の需要も増加しました。このような環境のもと、当上半期の連結決算は、売上高は1,459,217百万円(前年同期1,312,107百万円、11.2%増)と前年同期比で増収を確保いたしました。また、営業利益も需要の増加に加え、携帯機器用FPC(フレキシブルプリント回路)でのコスト低減の推進などにより、65,708百万円(前年同期47,061百万円、39.6%増)、経常利益は75,034百万円(前年同期61,158百万円、22.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は42,448百万円(前年同期38,856百万円、9.2%増)と、それぞれ前年同期に比べ増益となりました。

なお、当期の中間配当金につきましては、年初公表どおり、前年同期に比べ1株当たり4円増配の21円とさせていただきました。

対処すべき課題

今後の世界経済は、欧米を中心とする政情不安、新興国経済の成長鈍化、地政学的リスクや金融資本市場の変動による影響等により、現状の緩やかな景気回復基調に対して下振れリスクが強まることが想定されます。日本経済もこれらの影響により、先行き不透明な状況が続くものと予想されます。

このような情勢のもと、当社グループは、住友事業精神と住友電工グループ経営理念を事業活動の根底に置き、S(安全)、E(環境)、Q(品質)、C(コスト)、D(物流・納期)、D(研究開発)のさらなる強化に努め、中期経営計画「17VISION」の最終年度にあたる平成29年度(2017年度)を、中期目標の仕上げの年として、各事業において次の施策を進めてまいります。

まず、自動車関連事業ではグローバル総合部品メーカーを目指し、自動車の技術革新が進むなかで当社グループの総合力を発揮し、環境対応車向けの高電圧ハーネスや電池関連製品、自動車の軽量化に寄与し耐久性に優れた高強度アルミハーネス、複雑化・高度化が進む自動車の電子制御に対応した電装部品や高速通信用コネクタなどの開発・拡販を加速してまいります。また、海外系顧客向けのさらなるシェア拡大に努めるとともに、一層のコスト低減にも引き続き注力してまいります。住友理工㈱では、自動車用防振ゴム・ホースなどにおいて、グローバルに広がる営業・開発拠点を活かして、拡販を図りつつ、環境技術の強化も進めてまいります。

情報通信関連事業では、光ファイバ・ケーブル、100Gbpsの高速光デバイス、携帯基地局用GaN(窒化ガリウム)デバイスについて、グローバルでの需要の確実な捕捉に引き続き取り組み、特に海底ケーブル用の極低損失光ファイバ、超多心光ケーブルをはじめとするデータセンター関連製品、次世代移動通信システムに対応した光・電子デバイス製品や、高度道路交通システムの開発・拡販を一段と進めてまいります。また、アクセス系ネットワーク機器の新製品拡販とコスト競争力強化にも注力し、収益力のさらなる向上を図ってまいります。

エレクトロニクス関連事業では、携帯機器用FPCについて徹底した品質改善・コスト低減と拡販に引き続き注力するとともに、当社グループの総合力を活かし、さらなる高精細・極薄・高耐熱化による新製品開発や車載市場等への事業拡大にも取り組み、一段の収益改善を進めてまいります。また、電子ワイヤー、照射チューブについても、グローバルでの生産強化と拡販を加速してまいります。

環境エネルギー関連事業では、電力ケーブルにおいて製造体制を強化しコスト低減や品質改善をさらに進めていくとともに、海外の高圧直流電力ケーブルのさらなる受注獲得、国内の電力ケーブル更新需要の確実な捕捉により、収益力の向上を図ってまいります。このほか、環境対応車向けのモーター用平角巻線や電池用金属多孔体の拡販を進め、さらに日新電機㈱や住友電設㈱とも連携し、再生可能エネルギーやスマートグリッド関連事業の拡大にも注力してまいります。

産業素材関連事業では、超硬工具においては、国内、欧米の堅調な需要対応に加え、中国、台湾、インド等新興国市場における需要の捕捉をこれまで以上に進めるとともに、主力の自動車分野に加え、航空機やエネルギー分野での難削材加工用の新製品開発と拡販を強化してまいります。また、焼結部品においては、昨年買収した米国子会社との事業の相乗効果を発揮していくとともに、国内外での供給体制の強化を図ってまいります。このほか、PC鋼材においては、本年6月に米国テキサス州の新工場が稼働を開始するなど、今後もグローバル生産体制の拡充と拡販に注力してまいります。

研究開発では、オリジナリティがありかつ収益力に優れた新事業・新製品の創出に努めてまいります。具体的には、新しい電力・エネルギーインフラの構築に向けてレドックスフロー電池、集光型太陽光発電装置、エネルギーマネジメントシステム関連製品の早期事業化に向けた開発と国内外での実証試験を加速するほか、超電導製品、マグネシウム合金製品、水処理装置、SiC(シリコンカーバイド)パワー半導体デバイスや次世代通信ネットワーク用製品などの事業化に注力します。さらに将来に向けては、自動運転や電動車両に対応する車載機器開発体制の強化や新たな機能を発現する新材料の探索など、社会ニーズを踏まえ当社グループの特徴を活かした新製品の開発に注力するとともに、製造現場でのAIやIoT活用による生産革新、サイバーセキュリティ対策にも積極的に取り組んでまいります。

最後に、法令遵守や企業倫理の維持は、当社経営の根幹をなすものであり、企業として存続・発展するための絶対的な基盤と考えております。なかでも競争法コンプライアンスは最重要の課題と位置付け、平成22年6月に「競争法コンプライアンス規程」を制定して以来、グループ全体でその強化に取り組んでまいりました。今後も、住友事業精神の「萬事入精」「信用確実」「不趨浮利」という理念のもと、社会から信頼される公正な企業活動の実践に真摯に取り組んでまいります。

当社は本年、創業120周年を迎えましたが、これもひとえに、株主各位のご理解と温かいご支援の賜物と深く感謝申し上げます。今後とも、持続的な成長と企業価値向上に全力を挙げて取り組みますので、一層のご理解とご支援を賜わりますようお願い申し上げます。

平成29年11月

社長 井上 治


社長 井上治はブログでも日常のさまざまな出来事を発信しております。よろしければ「住友電工 社長Blog」もご覧ください。
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