近年、メガソーラーの建設が進む中、大量に導入されるソーラーパネルの初期の設置不良、長期劣化や故障が発生すると発電電力が低下し、売電量が低減してしまいます。現状のメガソーラーは、数万枚~数十万枚の多数のパネルから構成されているため、どのパネルが劣化しているかを総発電量の低下から検知することは困難です。このため、パネルの発電量を正確にリアルタイム監視ができ、かつ装置の取り付けが手軽にできる安価な監視システムが求められています。
このたび当社は、通常のメガソーラーで使われる600V~1kV以上の直流高電圧電力ケーブルをそのまま通信媒体として活用するとともに、メガソーラー特有の大容量パワーコンディショナー(パワコン)が発生する大きなノイズ環境でも問題なく正確に情報伝達できる独自方式の電力線通信(PLC (Power Line Communication*1)、10kHz~450kHzの周波数帯を利用)技術を開発し、それを活用したメガソーラー監視システムの実用化に成功しました。
PLC技術の基本原理自体は既に公知であり、いわゆる情報通信技術の分野でも使われているものですが、メガソーラー発電システムのように高い直流電圧や大きな電力ノイズ環境下では実用化されておらず、当社が今般初めて実用化に成功したものです。
なお、本システムの実証にあたって、株式会社ユアテック殿のご協力を頂きました。