2008年02月27日 09:09 北海道に貢献する(2)


 前回に書きましたように、北海道の空知郡奈井江町にある2つのグループ企業「北海道住電精密株式会社」と「北海道電機株式会社」に北海道の高橋はるみ知事と奈井江町の北良治町長にご訪問頂くという、大変に名誉なことがありました。当日は、例年になく寒さが厳しく、雪が降り積もるなかのご訪問であり、本当に恐縮しました。
 わたしは、以前から様々な機会にお二人にお会いしたことがありますし、大変良く存じ上げておりますが、それでも北海道の拠点でお迎えするということでありますし、是非とも2社の現況についてご理解を深めて頂こうと思っておりました。
 お二人を筆頭にご関係の方々に大変に熱心にご視察頂いたのですが、何より有り難いのは、両社とも比較的順調に業績を伸ばしており、実際に様々な形で地元に貢献しているという実績を残せていることであります。
 

知事・町長ご視察の模様 これは北海道住電精密でのご視察の様子ですが、特にこの会社は湿気を嫌う粉末状の金属を扱いますので、この乾燥した北海道の地が製造する粉末の品質にとってもぴったりの場所であります。
 世界一の超硬合金チップの製造工場として、今後とも経営していきたいと考えていますが、最新の技術を導入し今回新たに金属粉末製造工場を増設する運びとなりました。
 粉末と言ってもイメージが湧きにくいでしょうが、非常に硬いタングステンやコバルトといった金属を微細な丸い粒にして混合した粉末を製造しているのです。
 最終的には、その粉末を成型し焼き固めることによって、NC旋盤やマシニングセンターなど工作機械の刃先として、鉄その他の産業素材を削るために使用される超硬工具といった製品が生み出されていくのであります。


新工場起動式典の模様 今回の訪問に併せて、新工場増設部分のオープニングセレモニーを行いながら、一層この地での発展を心から祈念しておりました。
 粉体技術を駆使した製品づくりは、人工ダイヤモンド製品にまで発展、拡大した潜在力のある技術であり、この北海道の工場が世界水準を引き上げ続けることを期待しています。






2008年02月22日 08:58 北海道に貢献する(1)


 北海道と聞いて皆さんはどういうイメージをお持ちでしょうか。 以前にこのブログでも、釧路湿原の美しさについて書きました。多くの方々がその大地と景観、景勝地としての北海道を思い浮かべることと思います。
 また、豊富な海産物をはじめ、お寿司やジンギスカン、はたまたビールやウィスキーなどを想像してのどを鳴らす人もいらっしゃるかも知れませんね。
 雪祭りやYOSAKOIソーラン祭りのような行事、或いは雪虫なども北海道ならではのものでしょうか。


 その北海道の経済は、残念ながら非常に厳しい状態が続いているといって良いかと思います。特に有効求人倍率は、全国平均の半分強の0.5倍台といったところでしょうか。
 旭山動物園を始め多くの観光資源や施設のPRで、来道者の数では健闘しているのですが、肝腎の足元の雇用がなかなか厳しいと言うことになると、徐々に北海道経済そのものが疲弊していくことになりかねません。
 高橋知事をはじめ多くの関係者がその対策に腐心していますが、やはり一番重要な問題の一つは、道内の産業構造の変革と新たな産業や企業の誘致ということになるのではないでしょうか。裾野の広い産業が北海道に生まれれば波及効果は大きいと思われます。


 我々住友電工グループも、口幅ったいようですが、北海道への貢献を忘れているわけではありません。特に産業構造転換に伴う石炭鉱山の閉鎖に伴う跡地利用ということもあり、道央に位置する奈井江町では、地域ではNO1の企業である北海道住電精密(株)(※1)を1972年から経営するとともに、その隣には北海道電機(株)(※2)という別事業の会社も立ち上げています。そして、MADE IN 北海道の工業製品を北海道の力で道内外に出荷しています。
 5月末、敷地内の芝桜が美しく咲き始める季節になると、地元の皆さんとともにお祭りをしていますが、風物詩として定着した感もあります。楽しみにして下さっている方が年々増えているという報告も聞きますが、地域企業として貢献してくれていることを大変に喜ばしく思っています。
 住友電工グループでは、他にも室蘭に北海道スチールワイヤー(株)を2005年に設立するなどしています。


 実は、高橋 北海道知事と北 奈井江町長を奈井江町の両社に先日ご訪問頂いたのですが、ここまで相当に長くなってしまいましたので次回に廻したいと思います。


※1

北海道住電精密(株):住友電工グループとして初となる北海道での事業拠点として、1972年7月に設立。現在では、住友電工グループの刃先交換チップのグローバル生産拠点として、世界各国に製品を供給しています。

※2

北海道電機(株):北海道内唯一の電線メーカーとして、1987年5月に設立。現在では、電線ケーブルをはじめ、電気蓄熱暖房器や光関連製品を製造販売しています。

2008年02月19日 09:12 美術鑑賞の楽しみ(2)


 英国ロンドンに責任者として駐在し、自前の事務所を市北西部、名探偵シャーロック・ホームズ所縁のべーカー街とは背中合わせの一画を買い求めました。
 売り主はリヒテンシュタインの商人、建物は地上5階地下1階ジョージ王朝風の150年前の建物でした。二代前の所有はプロヒューモ事件で倒閣に追い込まれたマクミラン元首相の私邸でもありました。
 事業から日々の職場運営に至るまで、自分流に陰日向無く努力しておりましたが、ガランとした部屋には何もなく、従業員の志気をあげるためにも内装に少しは気を配る必要があるのではないかと気がつき、もちろんじっくり考慮した上ですが、果断実行、えいっと清水から飛び降りたつもりで、売りに出ていた絵画を数点購入しました。


The North America 実を言いますと、社内の購入手続きは踏んだものの、その当時とはいえ結構な価格でありましたので、冷や冷やものだったのですが、幸いあまり文句を言う人もなく、ロンドンオフィスを飾ることになりました。当時はその絵を見るたびに、「新たにビジネスにチャレンジするぞ」という衝動に突き動かされたものです。
 そういう気持ちになる絵画というのはどんなものかと言われそうですから、ここで一点だけご紹介しましょう。


 社長室に飾っているMontague Dawsonの油絵「The North America」ですが、この帆船の専門家の絵は非常に人気が高く、特にこの1mを超えるサイズはなかなかなものです。現在の価値はご想像に任せますが、まあ良い投資だったのではないかなと自賛しても構わないかも知れませんね。


 この画家の作品は他にも購入しましたが、個人的にはこの作品が一番気に入っています。
 ロンドンの事務所は今では転居しており、絵画の利用が難しくなったものですから、こうやって日本に持ち帰って活用していますが、その他の絵も含めて十分に購入した値打ちがあったと思っています。

2008年02月15日 09:46 美術鑑賞の楽しみ(1)


 先日、ご質問を頂きましたが、人間の無限の潜在能力を発揮できる分野のひとつである美術一般の鑑賞は常に心ときめくものを感じています。絵画につきましては見るのは嫌いというわけではありませんでしたが、積極的に美術館に行くとまではいきませんでした。
 転機とはくるべくしてくるもので、1985年から7年間の英国駐在期間に絵画に大いに興味を覚えるようになりました。
 英国での駐在はいろいろユニークな経験を積むことができて、わたしの会社生活の中でも記憶に残るものでしたが、その中で美術鑑賞がなぜ楽しみになったか、その一つのきっかけは、以前にも書きましたが当社の亀井正夫社長(故人)であります。
 現地の責任者ということで、幹部来欧時の世話役も大事な仕事になりますが、亀井社長は多忙なスケジュールを縫って、美術館を廻るのを楽しみにしておられました。英国は大英博物館、ナショナルギャラリー、パリでは、ルーブル、オルセー、そしてオランジュリー美術館と寸暇を惜しんでという表現より、時が果つるまでという言葉がぴったりなほど、お好きな絵の前にたたずみながら楽しんでおられました。
 絵画知識も十分でない若い駐在員にとって、まず社長が専門的な領域に達していると思われる知識でもって解説され、あとご質問がくるとなりますとどう答えていいのかとても困ってしまいました。
 社長ご帰国後、来年のご訪欧時には、対等に絵画論とまではいかなくてもなんとかお答えし誉めて頂くべく、各国の美術館を訪問しカタログを集めました。喜んで頂こうと自分なりに努力をしたはずです。
 不思議なことに勉学の過程で絵画の良さがわかり始め、興味の度合いが深まっていったと言えます。


 社長業はかなり多忙なものです。今はふと本物の絵画を見たくなり、家内を誘って美術館に出向くことがある程度です。
 日本で開催される洋の東西を問わず世界の名作展示会は、いつも芋の子を洗うようなごったがえしが常であり、十分にその良さを味わうことができません。予約制など設けてじっくり鑑賞できるシステムがあってもいいのではないかと思ったりします。


 ご質問に即した答えになりませんが、どの時代とか誰がとか、どの地域が好きとか決めているわけではないにせよ、英国での経験もあり、やはり西洋美術のルネサンス期以降印象派に至るまでの作品に、ことのほか親近感を感じることが多いようですね。


 英国駐在時代には、「目利き」をする必要もありましたが、その話と目利きした作品は次回に廻しましょう。

2008年02月12日 09:16 働きやすい職場づくり


 先日、働きやすい職場づくりについて、当社の部門長の皆さんにお願いしました。
 年頭の挨拶の中で、『思いやりの精神を育む』ということ、すなわち「仁」、「愛」、「Compassion」といった言葉に代表される精神が、グローバル企業にとっては、必要であると申し上げたことを皆さんご記憶でしょうか。
 従業員13万人超、400を超える関係会社から構成される企業体となると、どうしても、業績第一主義、全体最適ではなく個々の実績重視になりがちで、組織内に過酷でぎすぎすした雰囲気が蔓延する、ある種の大企業病が発生する可能性は否めません。
(当社グループがそうであるというつもりは毛頭ありませんが)


 こうした事態を避けるためには、各人が相手の立場を十分配慮して言動をなす思いやりの精神を常に念頭に置き、業務に精励してもらうように全社員にお願い致しました。
 住友電工では、第三者機関による社内での職場調査や、種々の構造改革への取り組み特にタウンミーティング等を行い、その調査結果をもとに職場のどのような点を改善すべきか常に考慮し、地道に対策を進めています。
 コミュニケーションを良くして風通しの良い働きやすい職場づくりを行うということは、終始一貫してわたしの組織運営上の目標であります。グループ全体を見渡して、厳しく言えばまだまだ及第点というわけには行きませんが、一歩ずつでも、そういった職場を目指すことを心掛けています。
 特に、我々は現場を中心としたメーカーであり、製造現場で働く社員の皆さんの活力向上策については、一過性で行うということではなく、コンスタントに活き活きと取り組むことができるように、常に新しい動きをわかりやすく提示することが必要であると考えており、関係者の思いやりの発露を期待しています。
 労働時間の管理などにも十二分に考慮しながら、コミュニケーションを徹底的に良くすることで、働きやすく仕事が楽しい職場づくりを心掛けるように、その先頭に立って取り組んでいきたいと思います。

住友電気工業(株)社長 松本正義

1944年生まれ、兵庫県出身。
1967年住友電工入社。中部支社長、常務取締役、専務取締役を経て2004年6月社長就任。
趣味はジョギング、読書、絵画鑑賞など。中学時代は野球、高校では柔道、大学では陸上競技のやり投げ選手としてインターカレッジ出場経験もある。

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