2008年05月29日 13:32 決算発表より


 住友電工は5月9日に2007年度決算を公表しました。
 業績についてですが、国内外の競争激化や市場ニーズの変化に対応して、収益基盤の強化に取り組んで頂いた結果、
 売上高、2兆5409億円 前期比+6.6%  営業利益、1490億円 前期比+15.7%
 経常利益、1696億円 前期比+16.7%  当期純利益、878億円 前期比+15.5%
と、5期連続で増収・増益となり、過去最高を達成することが出来ました。


 昨年度は、07 VISIONの総決算の年であり、また12 VISIONのスタートの本年に向けて、拍車をかけて、各部門精一杯の取り組みをお願いした結果、最終的にこれだけの成果を達成し、余裕を持って第一次5カ年計画をクリアしたことを関係する皆様方とともに感謝したいと思います。
 岡山会長が策定し、当社グループが全力で取り組んできた07 VISION、その内容には、構造改革等の一部厳しい施策もありましたが、グループ社員の真摯な取り組みがあればこそのこの結果であると確信をしています。


 さて、今年度の年間業績見通しですが、世界経済については、米国ではサブプライムローン問題の長期化による景気後退が懸念され、また、欧州、アジア経済においても、新興国需要の下支えにより、影響は限定的と見込まれるものの、米国経済の余波が及ぶことが懸念されています。
 日本経済についても、円高や原材料価格の高騰などにより、減速が強まることが予想され、企業収益を取り巻く環境は予断を許さない状況にあります。
 今年度の当社各部門の見込みには厳しさが増しており、悲観することはないものの、当社グループにとって舵取りの難しい1年になることは間違いないと思われます。
 様々な戦略を立案し、実行するつもりではありますが、業績見通しは、売上高2兆5500億円、営業利益1300億円、経常利益を1500億円、純利益を780億円と公表しました。
 売上高は横ばい、営業利益、経常利益、純利益については、前期比で減益となる見通しとなっていますが、『円高、年金数理差異、償却等の制度変更といった今年度に限った特殊要因を除く実質は、増収増益水準である』と少々苦しい説明を決算発表時にはさせて頂きました。
 しかしながら、当社に期待されている増収増益基調とは異なる目標を提示しなければならないのは真に残念であり、Glorious Excellent Companyと自他共に認められるように、12 VISIONのスタートの1年として、最低限クリアすべき目標である業績見通しの達成に向け、グループ社員全員が総力を結集して誠心誠意取り組んで頂きたいと思います。

2008年05月27日 08:50 IWCCウィーン会議に参加して (2-②)


プレゼンの模様 前回、銅の世界も投機対象の例外では無いと書きました。銅の消費量(生産量)は世界で年間18百万トンから多くて20百万トン程度で、今の国内建値を90万円/トンとしますと、金額にしてせいぜい16兆円から18兆円の市場。産地は限られていますし、投資の対象としては手頃な製品(コモディティ)であるといえます。
 イタリアのプレゼンターも、現在の問題点を細かくかつ専門家的に分析し、熱っぽく説明し、LME、鉱山会社、精練会社の幹部に「なんとかならないのか」と詰め寄っていましたが、答えは「なんともなりません」でした。
 私もファンドを含めた前回メルボルンで開催された合同会議の時に、彼らにクレームをつけ、なんらかのポジティブな対応を求めたのですが、今回と同じ回答がありました。英語で表現しますと“It can not be helped, sorry.”。
 よく考えますと当然の回答であり、何らかの強制的手段により規制しない限り何回詰め寄っても同じことになります。
 このあたりはこちらもよく判っていますので、自らを守りかつ安定した価格、品質を通じて社会に貢献するためには、代替品を智恵(Science and Technology)を絞って発見していくことに尽きる、即ち、銅の代替品を世に出すことが私どもの責務であると結論づけ、銅の通信ケーブルが今やほとんどが光ケーブルに変わってしまっていること、電力ケーブルへのアルミ材料の更なる活用、高圧、超高圧ケーブルには高温超電導材料が工業化のステップを完了していること、将来は、カーボンナノチューブが中低圧ケーブル用代替品として登場してくるであろうこと等を今回の発表では強調しました。
 関係者には、かなりインパクトがあったのではないかとおもいます。なぜなら、世界の銅消費量の65%は電線業界が使用しているからです。
 私のプレゼンテーションは、ある人々にとっては一種グチにとられたかもしれませんが、銅が何かに代替されるとは夢にも思わない関係者もかなりいる現状では、われながら意義深くかつ警鐘の意味も含めた内容であったのではないかと思っています。
 この2回は少し専門的なブログ内容になりましたが、次回はウィーンの郊外に出かけることにします。

2008年05月23日 13:10 IWCCウィーン会議に参加して (2-①)


 さて、IWCCの2つ目のテーマとして、実際のメイン会議で大きな話題となった銅の高騰に関する討議内容を、2回に亘りかいつまんでお伝えしましょう。


 当社のような加工業者が直面している大きな経営問題のひとつに、原料高と急激な変動がもたらす経営の硬直性、即ち利益の確保が困難となり、現状のビジネスモデルを続ける限り、将来に希望がもてなくなることがあげられます。


会議でのプレゼン IWCCは、前回ご説明しました通り銅加工業者の国際団体です。銅が投資の対象となり、株とか証券と同じ世界で扱われる製品と化し、供給と実需の価格決定メカニズムがあてはまらなくなってしまったことに、各メンバー会社は今までにない大きな不安と危機感に襲われています。


 今回の会議の中心テーマもこの問題をどう解決していくかでありました。
 今までも何回となく銅が高騰し、経営に支障をきたすことがありましたが、いずれ下降基調をとり、振り子が中心に戻るようにあるべき価格レベルに修正されるという安心のできる常識が関係者にあり、ヘッジに代表される取引上の諸技術を駆使して損失を最少にする努力をしてきました。
 しかし、今回の資源問題は、とても従来の常識では対応できない性格を持ち、構造的な変化が認められます。確かに、中国、インド等の新興国家が急激に経済成長のスピードを上げてきたことが引き金となったことは認めなければなりませんが、当世はやりの金融工学なるものが、金融経済の中味を複雑化し化け物(モンスター)のような存在としてしまい、実体経済を揺さ振り大衆の生活を脅かすことになっていることが、段々明らかになっています。
 そしてそれは、残念なことに銅の世界も例外ではありません。

2008年05月19日 14:08 IWCC(*)に参加して (1)


 ウィーンで5月10日から5月14日に亘り開催されたIWCC合同国際会議に久方振りに参加致しました。私とIWCCの関係は随分と長きに亘り続いており、ロンドン駐在時(1985年-1992年)に端を発しています。
 IWCCは、公的機関でなく私的な国際組織で、現在は15ケ国の銅・銅合金加工業界及びコーポレートメンバー17社を以て構成されています。すなわち、世界の主要な銅加工業社(伸銅製品製造会社、電線製造会社)100社以上が参加して、「会員メンバーの利益と便益のために密接かつ合法的に協力し、またメンバーを代表して外部の諸産業界組織及び政府間組織との交渉に当たること」という目的で種々の活動を行っています。
 合同国際会議は年1回開催され、加工業社と鉱山精練会社が統計関連を含む一般情勢及びその時々の重要なテーマを取り上げ討論することを目的としています。今回の参加社数は約100社、参加員数は約200名でした。


 私は現在副会長の重責をおおせつかっております。冒頭に“久方振り”と申しましたのは、IWCCの会議は世界各地で開催されますが、欧州地域で行われることが多く、会社を預かっています今の私の日程からしますと合わすのがなかなか難しく、他の方に代理出席を依頼しているのが現状で、若干申し訳ない気持ちもありました。


 今回は、タイミングも合い、気合い十分で参加しました。
 旧くからの友人との語らいも勿論楽しみのひとつです。しかしながら、昨今の銅価の高騰と極端な変動が、私ども加工業者に与えている大きな混乱と打撃を、会議に参加している世界的なスケールで事業を拡大している鉱山会社の幹部、さらには特別参加のLMEの幹部に実情を訴え、加工業者の対応を説明するべくプレゼンターの役を自ら買って出たことが、今回のウィーン会議に出席した背景にありました。
 今まさに八千草薫る欧州の5月、会議の合間に計画されたウィーン郊外の観光もあり、数回に亘ってご報告致したいとおもいますので、今回はこれでひとまず筆をおきます。


(*) IWCC (ITERNATIONAL.WROUGHT.COPPER.COUNCIL 国際銅加工業者協議会)

2008年05月08日 15:24 写真撮影(2008version)


 昨年の7月に掲載しましたが、写真撮影を毎年1回行うのは、社長の務めの一つです。必要に応じてマスコミに渡して使ってもらったりもしますが、特に、公式の書類や当社グループの刊行物に使われたりするものについては、どうしても古い写真を使い続けるというわけにはいきません。


撮影時の様子 今年は2008年度のスタート早々に、新たな写真を撮ることにしました。
 なぜ去年より早く撮影するのかと言いますと、新年度からの社内報に載せる写真が欲しいという要望があったようであります。当社の12 VISIONもスタートしたところであり、ちょうど節目として良いかも知れません。
 社内報掲載に当たっては、少々それらしいシリーズ写真を載せていきたいとの要望であり、今回は撮影カット数もぐっと増えました。少々疲れましたね。


 これも前回申し上げたかと思いますが、プロの仕事は大変です。
 しかし、わたしも撮影されるプロになろうと、カメラマン始め関係者の言うとおりに淡々とモデルをこなしてみました。
 服装は全部で3タイプ 通常のスーツ姿、夏期用のクールビズ、そして工場ユニフォーム姿です。
 今回も立ち姿、座った姿に様々なパターンを組み合わせての撮影となったのですが、聞くところによると納入してもらった写真は最終的にデータCD10枚組200カットに及んだそうです。
 今後公式写真にどれを使用するかは事務局任せですね。


 折角ですから、幾つか代表的な写真を掲載しておきましょう。
 例によって「ちょい悪」なカットもありますが、今年も残念ながら死蔵することになるのではないかと思います。


工場ユニフォーム スーツ クールビズ

住友電気工業(株)社長 松本正義

1944年生まれ、兵庫県出身。
1967年住友電工入社。中部支社長、常務取締役、専務取締役を経て2004年6月社長就任。
趣味はジョギング、読書、絵画鑑賞など。中学時代は野球、高校では柔道、大学では陸上競技のやり投げ選手としてインターカレッジ出場経験もある。

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