2009年02月27日 09:29 萬さん 百寿おめでとうございます(1)


 2月上旬に北海道に行ってきました。恒例の新年ご挨拶に加え、今年は、百寿を迎えられた元奈井江町長の萬敏夫さんに感謝状を贈呈させていただくことが大きな訪問目的です。萬さんは、住友電工グループとして北海道での初の事業拠点である北海道住電精密(株)(以下NSS社)設立以来、大変お世話になった方で、北海道における当社の事業発展に多大なご支援をいただいた大恩人であります。今回は、萬さんと当社とのかかわりについて、少し長くなりますので2回に分けて、皆さんにご紹介をしたいと思います。


 萬さんの自伝「萬敏夫100歳の青春」によりますと、萬さんは明治42年に奈井江町でお生まれになり、昭和14年のノモンハン事件に遭遇、九死に一生を得て、その後太平洋戦争を経て戦後は奈井江町に戻り農業協同組合設立に尽力。昭和42年5月に奈井江町長にご就任4期16年にわたり高邁な理想を掲げ卓越した見識と先見の明で町勢の発展にご尽力され、昭和59年に奈井江町名誉町民に推戴、昭和60年に勲4等旭日小綬章を受賞。今年満100歳を迎えられる今も吉住炭鉱(株)会長、奈井江開発(株)社長としてご活躍の大偉人であります。豪放磊落の半面、優しい人情家でユーモアがあり、清廉潔白なお人柄に、会う人をその魅力の虜にしてしまう、私も人生の大先輩として尊敬してやみません。


NSS社操業開始、テープカット、左から亀井社長、田淵NSS社長、萬さん 当社との邂逅は、萬さんが奈井江町長として住友石炭奈井江鉱閉山後の地域活性化ため企業誘致に力を注いでおられたとき、当時の住友石炭の尾高社長と当社の田淵専務とが中学、高校、大学と同級生であったという知己もあり同じ住友グループの当社に進出依頼がありました。その際、萬町長から、用地、用水、交通の便、そして気候風土が粉末合金の製造に適していると熱心に勧誘いただき、当時の亀井社長がその人柄にひかれたこともにあり進出を英断、昭和47年にNSS社を設立するきっかけを作ってくださったと伺っています。


NSS社、HKE社の航空写真 NSS社は、石油ショックの影響で操業開始は8年遅れの昭和55年となりますが、遅れた分、技術開発が進み世界最新鋭の工場としてスタートすることができ、その後、粉末合金事業の中核会社として大きく成長発展することになります。更に、その縁で、昭和63年、当社は同地に北海道電機㈱(以下HKE社)を設立することになりました。以来、萬さん、そして現在の北町長を初めとする奈井江町の皆さん、地域の皆さんのあたたかいご理解とご支援をいただき、今ではNSS社、HKE社の両社で計約500人を有する地域ではトップクラスの会社に育っています。

2009年02月25日 16:32 沖縄での新年交流会


緋寒桜 少し前の話になりますが、沖縄の緋寒桜が満開となる1月末、住友電工グループ主催(協賛10社※)の新年懇談会を那覇で開催しました。これは、30年以上も継続している行事であり、毎年100名ほどの沖縄地区の主要なお客様にご参加いただいているものです。私が初めて参加したのは九州・沖縄サミットが開催された2000年なので、今年で10回目、以来、この時期に沖縄を訪問することを楽しみにしています。


嶺井様のご挨拶 振り返りますと、ご承知のように沖縄が日本に復帰したのは1972年、住友電工が沖縄に営業所を開設したのはその直後です。当時の沖縄はまだ十分なインフラが整備されておらず、社会・経済とも混沌としていたと聞いています。以来、電力・通信をはじめとする社会インフラ整備のお手伝いなどをさせていただく中で、お客様からのご要望もあり、当時の亀井社長がこの新年懇談会を発足させたということであります。
 今年、乾杯のご発声をいただきました嶺井様(元沖縄県副知事、元沖縄電力会長)は、御年86歳でおられますが、「県の発展に貢献した住友電工の新年懇談会には、何よりも優先して出席したいし、毎年参加するのが楽しみである」との過分なお言葉を頂戴しました。


 このようなお言葉をいただけるのも、「信用確実」、「自利利他、公私一如」といった住友事業精神をもって、当社の諸先輩が事業に取り組んできたからではないかと考えています。沖縄の地域経済は、さまざまな問題をかかえてはいるようですが、年間の観光客が600万人を越え、情報通信などの新産業も育ちつつあるといったニュースも目にします。これからも、社会インフラの整備を中心に、沖縄の発展に貢献できれば、と考えているところです。


主催者を代表してご挨拶 さて、沖縄といいますと、毎回感じるのが、沖縄という共同体ならではのホスピタリティーといいますか、人の温かさであります。家族制度の変化や地域社会における連帯感の喪失、そしてコンピュータ・ネットワークの発達により、リアルなコミュニケーションが希薄になっているように見受けられる現在の世の中だからこそ、このホスピタリティーの精神に学ぶところが多いように思うのです。
 今年、私が社員の皆さんに向けて掲げた年頭の3つの要望事項のひとつに、「思いやりの精神と明るい職場づくり」があります。現在のような厳しい状況であるからこそ、互いの立場を理解、尊重する、思いやりの精神をもって業務に取り組んでもらうことが必要である、という強い思いからです。厳しい時代の中を生き抜いてこられた沖縄の方々が、明るさを失わずにお互いを思いやる精神を育んでこられたように、当社社員の皆さんが、互いに思いやりの精神を発揮することで、この難局を乗り越えていくことができればと思っています。


 沖縄には、冬から春に移行する旧暦の2月頃、「ニンガチ・カジマーイ」(二月・風廻り)と呼ばれる大荒れの天気となる日があるそうです。現在の経済環境は、天気にたとえるとまさに大荒れでありますが、思いやりの精神をもつことでこの強風を耐え抜き、不況の冬のトンネルを抜けた向こうに、沖縄で「うりずん」と呼ばれるような、春の爽やかな豊穣の季節を迎えたいものです。


※:住友電気工業(株)、日新電機(株)、住友電設(株)、(株)コミューチュア、(株)ブロードネットマックス、住友電工システムソリューション(株)、住友電工スチールワイヤー(株)、住電トミタ商事(株)、(株)ジェイ・パワーシステムズ、大電(株)

2009年02月23日 08:40 グローバルマネージャー日本招聘研修を終えて


 先々週、海外関係会社のマネージャーを日本に招聘して、3日間にわたる研修を行いました。この研修は、正式にはGlobal Manager Development Programと言い、2007年にスタート、今回で2回目となります。


参加メンバー 今回の参加メンバーは、アメリカ、インドネシア、シンガポール、ドイツ、ハンガリー、フィリピンの6カ国から計8名。初日は、横浜製作所で光ファイバ・ケーブルなどの工場を見学したのち、南箱根セミナーハウスへ移動し、当社グループの概要、歴史と事業精神、「12 VISION」などの講義を受講。2日目は、午前中はグローバル人事制度や研究開発の動向、コンプライアンスに関する講義、午後からは4名ずつ2チームに分かれ、「住友電工グループとして、グローバルな視点で人材を活用・育成・活性化するためには何をすべきか」、「住友電工グループの理念を全社員が共有するために、何をすべきか」という二つのテーマについてディスカッションし、提言として取り纏め。3日目(最終日)は、京都に移動して住友ゆかりの地である住友有芳園を見学した後、本社(大阪)に移動し、前日に取り纏めた内容を当社幹部に対し報告会で提言してもらいました。
 非常に駆け足でのスケジュールで、参加メンバーは大変だったと思います。私も、初日にメンバーへの講話を行い、その日の歓迎パーティと最終日の報告会、懇親会に参加しました。


グループディスカッションの様子 2日目のグループディスカッションでは、日本人のマネージャーにもファシリテーターとして各チームに参加してもらいました。終了予定時刻の18時を大幅に超過し、22時過ぎまで白熱した議論が行われるなど、大変熱心に取り組んでもらったと聞いています。
 また報告会では、人材マネジメントに関するグローバルな基準制定の必要性やそれとあわせた教育の充実、さらに、現地法人での住友事業精神の具体的な浸透策など、それぞれのチームが短時間のなか、意気込みが伝わる提言をしてくれ、大変心強く感じました。また、活発な質疑応答も行われ、ここでの提言・議論が今後さまざまな施策に活かされていくものと期待しています。


 現在、当社グループは約30カ国で事業を展開しており、日本からの駐在員以外にも約300人のGlobal Managerが活躍しています。この研修では、参加メンバーが当社グループの理念・事業精神や全体像への理解を深め、それぞれの会社に戻ってそれらの浸透に力を注いでもらうことも大きな目的のひとつでしたが、今回、地域や事業分野、業務内容が異なるため日頃は接点のないメンバーが、3日間という短期間ながら一堂に会して講義を受け、議論し、酒を酌み交わしたことにより、住友電工グループとしての一体感が高まり、グローバル企業としての取り組みの加速に繋がればと思います。

2009年02月18日 09:30 伊丹市陸上教室、伊東浩司先生ありがとう


 先週の14日(土)、伊丹市中学生陸上教室に参加し、久方ぶりに、若い方々と一緒に陸上トレーニングで気持ちのよい汗を流しました。

  
 この教室は、昨年秋のブログでもご紹介しましたが、伊丹市陸上競技協会と当社が共催で、100mの日本記録保持者、甲南大学准教授の伊東浩司氏を講師にお迎えし、昨年11月から月1回のペースで開催してきました。
 私は、第1回と今回とで2度目の参加となりました。


伊東浩司さんの指導風景 当日は、10時からのスタートでしたが、張り切って30分早く住友伊丹総合グランドにかけつけました。前日からの雨の影響でグランドが使用できず、体育館内でのトレーニングとなりましたが、伊東さんから雨の日のトレーニング方法を教えてもらえるいい機会となり、将来のトップアスリートを目指す中学生の皆さんには大きな収穫となったのではないでしょうか。


 今回も、100名近い中学生の皆さんに混じり一緒にトレーニングに参加しましたが、柔軟運動にはじまり、体幹を鍛えながらバランスをとり無駄のない動きを体得するコツなど、伊東さんが長年研究してこられたトレーニング方法を学ぶことができ有意義でした。
 私は前回少し張り切りすぎたことを反省し、最初は押さえ気味にいきましたが、最後のインターバル走では力が入り、我ながらきれいなフォームで走れたと自画自賛しています。

  
中学生を前に熱弁を振るう私 伊東さんから中学生の皆さんに対して、「トップアスリートになれるかどうかの決め手は、体力・技術力は勿論必要ですが、それは15%ほどで、85%は精神面に負う所が多い。集中力を持続させるための訓練をつむことが大切、そのためには人の話を真正面から聴く姿勢を身につけるなど日頃からの取り組み姿勢が大切ですよ。また、上達するためには『勝ちたい』という強い意識がないとだめで、いかにその意識を持続させるかが大切です。」というような話がありました。
 トップアスリートに求められるこのような視点は、企業経営・ビジネスにも通ずるものがあります。厳しい環境でも何とかして事業を軌道に乗せるため、相手から信頼を得るためには、戦略、技術も勿論必要ですが、最後は、何があっても成し遂げるという完遂意欲が決め手になります。伊東さんの話を聞いて、陸上トレーニングでつかの間忘れていた会社経営に新たなファイトが湧いてきました。


 それにしても、中学生の皆さんの成長には目を見張るものがあります。
 伊丹市陸上競技協会の方からご紹介がありましたが、この教室を受けたことが一つのきっかけで、2月に開催された2009日本ジュニア室内陸上競技・大阪大会の60mハードル競技で4位入賞という非常に優秀な成績を残した選手がいたとのことです。もちろん日頃の鍛錬の賜物だと思いますが、早速、本教室の成果が形になって現れ、関係者の皆さんとともに私にとってもうれしいニュースでした。


 当社の伊丹製作所は、周囲は住宅街で、昆陽池公園が近くにあり、非常に環境のよいところにあり、長年地域の皆様からご理解とご支援をいただき発展してきました。そのご好意にお応えするために社会・地域貢献活動の一環として共催した陸上教室でしたが、このような交流を通じ、地域の方々とのつながりが深まり、当社をより身近なものに感じていただけたら幸いです。また、未来を担う子供達が、それぞれに大きな目標をつかみそれに向かって大きく飛躍してくれることを期待しています。   

 さて、2時間、みっちり体を動かした後は、大学でのご指導や講演会などでお忙しい中、こころよく講師を引き受けて下さった伊東さんにも出席いただき会食を行いました。
 当日は、当社の陸上部OBも、数名がかけつけ参加してくれましたので、旧交を温めることができました。皆、お腹が出てきたり、足が上がりにくくなったりと、往年の頃とはそれぞれに変化が出てきていますが、皆、陸上への情熱は熱く心は現役のままです。OBの中には大阪府のマスターズ大会の100m・200m記録保持者の方もおられ、その方面でも、新たな闘志を高めるよい機会となりました。
 汗を流した後の一杯は、いつものビジネスでの一杯とは趣も異なり、また格別でした。自分の限界へ挑戦し続けるアスリートの皆さんの熱い話に耳を傾けて、杯を重ねるうちに、あっという間に2時間超が経過、流した汗を軽く上回る量のおいしいお酒をいただいてしまいました。

 
 4回にわたり実施してきました陸上教室は、今回でひとまず終了となります。開催にあたりご尽力いただいた全ての関係者皆様に、あらためて御礼申し上げます。


■住友電工 陸上競技部Webサイト

2009年02月13日 09:43 MKP、GKP、KKP


 先週のブログ「3つの経営方針」で、「内部固めの拡大と深耕」と「教育再武装運動の強化」を加速化するため、MKP、GKP、KKPを立ち上げたという話をしました。ブログ読者の皆さんには聞きなれない言葉だと思いますので、改めて、その内容を紹介しようと思います。 


 以前ブログでもお知らせしましたが、昨年10月に住友電工グループのモノづくり人材育成の中心施設として、伊丹製作所にテクニカル・トレーニング・センター(以下TTC)を開設し、階層別、機能別、ニーズ別研修などの100を超える講座をスタートさせています。
 今回新たにスタートしたMKP、GKP、KKPは、このTTCが中心となって進め、当社グループのS(安全)E(環境)Q(品質)C(コスト)D(納期)D(開発)における体質強化を目的とした実践型の研修プログラムです。


 MKPとGKPは、現実にあるSEQCDD課題の解決をとおして、モノづくりの革新・改善を担うプロフェッショナルな人材を育成するためのプログラムで、それぞれ、ノづくりロ実践道場(MKP)、ロ実践道場(GKP)が正式な名称です。

 
MKPにおける工場でのモノづくり診断 MKPでは、各事業部門の将来の工場長や製造部長候補生である入社15年前後(主査~主席クラス)のエンジニアを年間30名程度選抜し、3週間の集合研修のあと2人一組となり6ヶ月~最長2年間の全社的なテーマに取り組みます。実践道場の名に相応しく、原理原則の習得に加え、現実の課題解決に取り組むことで、集中してその実行力を養うものです。これにより、各部門の総合革新を担うプロジェクトリーダーとなる人材を育成し、これまで手が回っていなかったSEQCDDの本質的な課題も解決するという二兎を追う計画です。
 すでに1月中旬から、「電子機器用電線の工程内不良ゼロへの取り組み」、「自動車用部品の生産プロセス再点検による総原価低減活動」等、当社グループの長年の重要課題である8つのテーマに取り組んでもらっています。


 GKPは、その生産現場社員版にあたり、入社15年程度のラインリーダークラス(班長候補生)を年間60名程度選抜し、2人一組となり、3ヶ月の間、実践的な複数テーマに取り組み、国内外製造拠点の改善活動推進を担うリーダーの育成とSEQCDD課題の解決を目指しています。
 こちらでは、「検査工程のセル生産化」「工具製品の生産リードタイム短縮」「産業素材製品の不良ゼロ化」など、各工場の重点課題をテーマとして、2月中旬からスタートする予定です。


KKP授業風景 次に、KKPは、製造現場の全員が参加し、工場全体のモノづくり力を底上げしていくための研修で、盤強化ログラムの略です。
SEQCDD活動における安全、品質をはじめ、あるべき姿を現場社員全員で、再確認し(気付き)、必要によって標準を決め(改め)、決めたことを守る(維持していく)ことでメーカーの原点である工場の基盤固めを行うというものです。
 今回、研修を進めるにあたり「工場のあるべき姿」に相応しいモノづくり基準を定め、グループグローバルへの横展開も狙っています。最初の1週間は座学で知識教育を行い、1か月間の実践を加え、自らの職場を自らの手で整備していくというもので、製造現場の社員全員が受講することを目標としています。こちらも、1月中旬の伊丹を皮切りに、熊取、佐賀、宇都宮、室蘭、岡山など、グループ会社を含めた国内の工場で順次実施し、毎月500人、年間で6000人規模の現場社員が研修、テーマ実践に参画する予定です。


 私は常々、社員の皆さんに、たゆまぬ自己研鑽に努め、業務遂行能力を高めるようお願いしてきました。また、「SEIユニバーシティ」もソフト・ハード両面から充実させてきました。前回も言いましたように、現在の厳しい状況を抜け出し、再び成長軌道に乗っていけるかは、社員一人ひとりの能力向上にかかっており、この研修プログラムはスタートしたばかりですが、その成果に大いに期待しています。

住友電気工業(株)社長 松本正義

1944年生まれ、兵庫県出身。
1967年住友電工入社。中部支社長、常務取締役、専務取締役を経て2004年6月社長就任。
趣味はジョギング、読書、絵画鑑賞など。中学時代は野球、高校では柔道、大学では陸上競技のやり投げ選手としてインターカレッジ出場経験もある。

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