2011年04月28日 14:22 復旧支援者にグロリアス特別賞を贈呈しました


 甚大な被害をもたらした東日本大震災、当社グループでも、被災地での不自由な生活を厭わず、復旧作業に多くのメンバーが誠心誠意取り組んでくれており、本当に感謝しています。


 中でも、日本経済を支える電力の一大危機、原子力事故という国難に際し、社会的責任を果たすという強い使命感で自ら志願し、原子力発電所の復旧関連作業に携わって頂いた9名の栄誉を称え、当社と住友電設(株)の連名でグロリアス(Glorious)特別賞をお贈りしました。


 当社グループでは、2006年度からグループ・グローバル表彰制度をスタート。
今回は、住友事業精神、経営理念に合致した社会貢献活動を称えるグロリアス賞に初めて特別賞を創設し、感謝状、トロフィー、副賞をお贈りし、労をねぎらうため、ささやかな慰労会を開きました。


 表彰者は、当社・石山氏、住電電業(株)・寺田氏、ラインエンジニアリング(株)・豊島氏、尾島氏、秋田氏、武田氏、菅沼田氏、倉谷氏、勝間田氏の合計9名の方々です。


表彰者の皆さんとの集合写真、感謝状を持っている9人が受賞者です


 福島第一原子力発電所と政府機関及び東京電力本店間を結ぶ通信回線が不通となり、緊急復旧要請を受け、3月18日に避難区域の福島第一原発から10km地点で、送電鉄塔の最上部に張られたOPGWの復旧工事を行いました。
 OPGWは、高圧送電線を落雷から保護するための避雷用アース線(架空地線)に通信用光ファイバを収容したもので、非常に重要な通信回線です。


 余震が続き、寒さも厳しい中、地上70m超の高所作業も含め工事には15時間程かかりましたが、皆さん本当によくやってくれました。


 慰労会では、緊急避難はどの程度でできるのかの問いに、本当は1時間かかるところを「ほんの数分で」と、また、「この程度の高さなら逆立ちもできますよ」と事も無げに言うあたりは、仕事への自信・自負があるからでしょう。


 また、日頃の信頼関係があったからこそ、今回の緊急復旧要請に志願したと。しかし、心配させないよう家族に内緒で向かった方もおられたそうで、無事業務完了後、皆さん健康に問題はなく、送り出した我々も一安心でした。


 世界を震撼させた痛ましい災害が二度と起きないことを祈りつつ、自らの任務を全うする強い責任感を持つ皆さんに当社グループをはじめ日本の社会は支えられていることを痛感し、改めて感慨を深くした1日でした。


2011年04月26日 08:46 研究者よ、油断は禁物だ


 当社では、数多くの研究テーマの進捗状況について、各担当の研究者による成果報告会を年数回開催しています。この研究発表会には、事業部門、営業部門も含め関係者が集まり、私も、先日、情報通信と自動車関連技術に関する報告会に参加しました。


 企業秘密であり、残念ながら詳細内容はご紹介できません。もう少し頑張ってもらいたいなと思うものもありましたが、概して、期待通り、予想通りまずまずでした。
また最近は、お客様より様々な技術を複合した研究開発を求められるケースが増えていますが、今回の報告では、蓄積した技術を融合し、部門を超えた形で成果も出ており、なかなか良かったなと思うものもありました。


 しかし、当日の講評では、研究者の皆さんに油断は禁物だと、申し上げました。
それは、東日本大震災が日本を襲い、この大惨事を前にして、我々日本はどうしてしまったのかと、最近、考えてしまうことが多々あります。想定以上と言われますが、原子力事故の復旧では、海外からロボットや無人飛行機を借りる事態をみるにつけ、世界に冠たる日本の技術は何だったのか?と思わずにはおられません。
 また、関西財界セミナーにおいても、ドイツの方が、日本では、たびたび安全安心と言われるが、本当に大丈夫かと言われていたことを思い出します。


 当社グループでは、「グローバル・プレゼンスの向上」、「トップ・テクノロジーの強化」、「グローバル・ベスト3作戦」を指針に「12 VISION」に取り組んでいます。当社の全ての製品が、その分野では世界で3番内は過言かもしれませんが、少なくとも6番目には入っていると、各部門の技術者は自負しています。


 しかし、本当にそうなのか?自分達が知らないところに、すごい技術があるかもしれません。気付いた時には負けていましたとならないよう、自分たちの技術が、本当に世界トップレベルなのか、今起きつつあるパラダイムシフトの流れに沿うものかどうか。当日、大勢の研究者、技術者が集まっていましたので、今起きていることを他山の石として、各自の技術について、世界に目を向けて、その実力の再確認をするよう警鐘を鳴らしておきました。敵を知り、己を知れば百戦危うからず、です。

2011年04月22日 08:38 一橋大学入学式


 4月17日(日)に、母校一橋大学の入学式に、OB会である如水会の理事長として出席しました。
 東日本大震災により、当初予定の4月2日が延期となり、招聘していたロンドン大学(UCL)のグラント学長が出席できなくなったため、急遽、祝辞の依頼が舞い込み、ここ一番、OB会長として一肌脱ぐことになりました。


 当日、1000名を超える新入生諸君の希望と期待を胸に秘め溌剌とした顔を拝見すると、半世紀前、私も同じく伝統ある兼松講堂で入学式を経験し、大学生活に大いなる心のときめきを感じていたことを昨日のことの様に思え、感慨深しでありました。これからの学生生活に少しでもお役に立てばと思い、実社会でリーダーとして通用する資質育成の観点も踏まえ、2~3点、お話をさせてもらいました。


<新入生の皆さんへ>
・4年間は長いようで、光陰矢の如です。恩師の都留先生の教えである時間軸と出口、即ちスケジュールと目標を立て忠実に実行に移す、この基本を大切に、学生生活を送って欲しい。住友事業精神の「萬事入精」をもじり、「習いごとはいうに及ばず候えども萬事精に入らるべく候」が大事ですよと。


・また、グローバリゼーションへの準備と教養の重要性を取り上げました。
サラダボールと言われる異文化、多様な価値観が入り混じった国際社会に対応できる能力や、人間の基盤として揺るがぬ部分を確立させる教養、リベラルアーツを養って欲しいと思います。留学制度など様々な学内制度の利用奨励と人類の知的財産である古典に積極的に取り組みましょう。


・一橋大学の校是ともいえる「Captains of Industry」は、現代にも警鐘を鳴らす重要なコンセプトです。これを知るに英国ビクトリア朝期の大思想家トーマス・カーライルの著書「Past and Present」を読まれてはいかがでしょうか。


・そして、最後に、如水会理事長として、如水会の目的、活動のPRと入会のお願いもきっちりとさせてもらいました。


 学生の皆さんには、将来有為の人材たらんことを期して、「萬事入精」の学生生活を送られますことを祈っています。


 昨年の卒業式に続き今回は入学式と、大学の最重要行事のお手伝いをさせて頂きました。教育は国家百年の計、今後も協力していきたいと思います。

2011年04月20日 09:27 思い出の机、ありました!


 一位の木で作った調度類の件、ロンドン現地会社の責任者から慌てて連絡が来ました。
 彼曰く、「若しかしたら、思い出のものは、まだ残っているかもしれません」と。
 彼は、この2月に赴任し資産管理台帳を見ていて発見、現在のオフィスでは大き過ぎて置き場がなく、倉庫に保管しているとのこと。いずれ、どこかのアンティークショップにでも売れないか、一度、現物を見てみなくてはと考えていたそうです。


 とにかく、すぐに日本に送ってもらうようお願いしました。事務所は転居してしまいましたが、私の思いは、きちんと残されていたようです。


 さて、現地で使いこなせないのなら、どこで使おうかな。楽しい悩みができました。じっくり考えてみます。

2011年04月15日 09:06 「イチイ(一位)」の木の思い出


 伊丹製作所70周年で植樹したイチイの木には、一つの思い出があります。
 以前、本ブログでも紹介しましたが、かつて、私がロンドンに駐在していた際、シャーロック・ホームズ所縁のべーカー街とは背中合わせの一画にあったマクミラン元首相の私邸を、自前の事務所として買い求めました。
 当然かもしれませんが、そこには家具や調度類が一切ありませんでした。そこで、現地のマネジャーに机や椅子など必要なものを発注させたところ、見るからに立派な机や飾り棚をしつらえてくれました。これは何の木で作ったものかと尋ねたところ、“yew tree”と。初めて聞く名前、調べてみると日本でも馴染みのある一位、アララギのことでした。日本では、昔、貴族の持つ「笏(しゃく)」はこの木で作られたそうです。欧州でも、高級材として有名で、堅くてたわみ難く立派な家具類に使われるとのことでした。


 英国現地法人を立派な会社にしようと決意して購入した事務所は、私が英国を去った後、しばらくしてから売却してしまい、折角作った調度類も今となってはどこにいってしまったのかわからずじまい。そういえば、あの時見せてもらった請求書の額もどぎまぎさせる額だったかな。
 何事も、環境変化に応じて臨機応変な対応が求められるものですが、いいもの大切なことは、しっかりと次代へ引き継ぎ大切にしたいものです。


(ご参考) 2008年02月19日 美術鑑賞の楽しみ(2)

住友電気工業(株)社長 松本正義

1944年生まれ、兵庫県出身。
1967年住友電工入社。中部支社長、常務取締役、専務取締役を経て2004年6月社長就任。
趣味はジョギング、読書、絵画鑑賞など。中学時代は野球、高校では柔道、大学では陸上競技のやり投げ選手としてインターカレッジ出場経験もある。

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