ア行 |
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RZ
デジタルデータ伝送に用いられる符号変換則の一種。データのビットパターンが"1"の連続であった場合、隣り合うビット間で出力が一旦"0"に返る(Return
to Zero)。但し、データのビットパターンが"0"の連続であった場合、出力は"0"のまま。NRZ,マンチェスタの項参照。 |
SI型
Step Index。光ファイバのコア/クラッドの屈折率分布が階段(Step)状になっているもの。伝送帯域はGI型よりも狭い。
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N.A.
開口数(Numerical Aperture)の略。光源の出射光の出射角や、光ファイバに入射することの出来る光の最大入射角を表す。
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NRZ
デジタルデータ伝送に用いられる符号変換則の一種。データのビットパターンが"1"の連続であった場合、隣り合うビット間で出力が"0"に返らない(Non
Return to Zero)。
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NC
数値制御(Numerical Control)の意味。工作機械でモーターの回転数、荷台やベルトコンベアの移動距離、ドリルの切削深さ等を数値に置き換えて、コンピュータで管理、制御するもの。 |
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カ行 |
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開口数
N.A.の項参照 |
クラッド
光ファイバの外周部分、光を閉じ込める殻。
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コア
光ファイバの中心部分、光が通るところ。
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サ行 |
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最小受信感度(Pmin)
光受信モジュールが正常に動作するのに必要な最小光量。 |
最大受信感度(Pmax)
光受信モジュールが正常に動作する限界の最大光量。 |
最大伝送距離
光モジュール間で通信できる最大距離。算出方については付録を参照のこと。 |
GI型
Graded Index。光ファイバのコア/クラッドの屈折率分布が二次曲線状になっているもの。伝送帯域はSI型よりも広い。
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シーケンサあらかじめ決められた(プログラムされた)手順通りに、装置を制御するコントローラ。おもにFAに用いられる。 |
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タ行 |
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帯域(伝送帯域)
光ファイバ等の伝送路を通して送る事のできる、毎秒あたりの情報量(伝送速度)を表す。一般に伝送距離が長くなると帯域は狭くなる(シングルモードファイバは別)。また、SI型ファイバよりGI型ファイバの方が帯域は広い。 |
ダイナミックレンジ
最大値と最小値の差。通常、光送信モジュールの光結合出力と光受信モジュールの最小受信感度の差を表す。ダイナミックレンジが大きいほど長距離まで伝送できる。光受信モジュールの最大受信感度と最小受信感度の差を表す場合もある。許容損失ともいう。 |
dB
光量の相対的な減衰量を表す単位。-3dBで光量は1/2,
-6dBで1/4,-9dBで1/8……に減衰したことになる。デシベルと読む。 |
dBm
光量の絶対値を表す単位。mW(ミリワット)単位の値の常用対数をとったものを10倍した値。
dBm = 10log(mW)
例えば0.1mWは-10dBm,1mWは0dBmとなる。デービーエムと読む。
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ハ行 |
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光結合出力(Pf)
光送信モジュールの発光量(明るさ)を表す。光送信モジュールに光コネクタを介して1~2m程度の光ファイバ(マスターファイバ)を接続した際に、光ファイバの出射端から取り出せる光量で定義する。
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ビット
"0"か"1"、"ON"か"OFF"あるいは"光っている"か"光っていない"か等、2つの状態の内のどちらか1つ(二進数)で表わされる、情報量の最小単位。 |
bps
毎秒あたりのデータ伝送の容量つまり伝送速度を表す単位。1Mbpsとは1秒間に百万ビットの伝送速度である事を示す。ビーピーエスと読む。 |
フェルール
光コネクタの構成部品の中で、光ファイバ素線を固定する重要部品。ファイバの固定方法により、接着研磨式と圧着カット式に分かれる。 |
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マ行 |
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マスターファイバ
光ファイバの伝送損失、光コネクタの接続損失測定の際、測定の基準となる両端コネクタ付のファイバ。通常の両端コネクタ付ファイバよりも、光ファイバ、光コネクタ共に規格の厳しいものを採用している。
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マンチェスタ方式
デジタルデータ伝送に用いられる符号変換則の一種。データのビットパターンが"1"の場合、ビットの前半を"1"(光っている)、後半を"0"(光っていない)とし、ビットパターンが"0"の場合はその逆とする。これで、データのビットパターンが"1"や"0"の連続であった場合でも、必ず光の明滅が繰り返される。
マンチェスタ方式の利点は(1)デューティー比(一定時間内の"1"と"0"の比率)がほぼ50%となること、(2)データの中にタイミング情報が含まれる(データが"1"や"0"の連続でも一定周期で光が明滅する)ので、受信側でクロック再生が可能であることなど。
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付録 光リンクのシステム設計 |
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本項では、光リンクのシステム設計、つまり、使用する光送受信モジュール(スミリンクDF-シリーズ)、光コネクタ(接着研磨式か圧着カット式か)、光ケーブルの途中でインラインアダプタによる中継があるかないか、光分岐器等の挿入があるかないか、によって最大何メートルまで通信が可能かを検討する場合について解説します。
基本的には、光送信モジュール(光源)の発光パワー(Pf:光結合出力)と光受信モジュールの受信感度(Pimin:最小受信光電力)の差―これを許容損失(ダイナミックレンジ)と呼びます―よりも、途中に挿入される光ファイバや光コネクタの損失の合計(光伝送路の挿入損失)が小さければ、通信可能です。許容損失(ダイナミックレンジ)と光伝送路の挿入損失の差を下の図では余剰ダイナミックレンジと表現しています。このことを式で表すと、
[許容損失]-[光伝送路の挿入損失]=[余剰ダイナミックレンジ]≧0 |
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が成立していれば、通信可能と言うことになります。
但し、厳密には、上記の図に光源の劣化・温度特性マージンおよび受光素子の劣化・温度特性マージンとして、上と下に示しているように、光送信モジュールの発光パワーや光受信モジュールの受信感度は周囲温度や稼働時間に応じて変動(劣化)します。したがって、許容損失はカタログに記載されている数値から計算した値よりも小さく見積もる必要があります。どの程度小さく見積もる必要があるかは、周囲温度やシステムの耐久年数によって変ってきます。
また、光伝送路の挿入損失も同様に変動(劣化)しますから、光伝送路の挿入損失はカタログに記載されている数値から計算した値よりも、今度は大きく見積もる必要があります。これを伝送損失の劣化・温度特性マージンとして図に示しています。どの程度大きく見積もる必要があるかは、光ファイバの構造、布設状態、周囲温度やシステムの耐久年数によって変ってきます。
以上、光リンクのシステム設計の方法について、大まかに解説しましたが、各種のマージンの値や光結合出力の調整の方法は、システムに使用する光ファイバ、光コネクタのタイプや使用環境によって異なりますので、詳細は光通信事業部 技術部 光リンクグループにお問い合わせください。 |
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