住友電工の1枚──あの日、あの時

1958 電線から培った製品技術

鉄道車両用空気ばねの製造開始

住友電工は、電線の技術を基盤に、様々な新製品の開発に取り組んできた。そのうちの一つとしてあげられるのが、鉄道車両などの振動を抑えるサスペンション、ゴムと金属の部品で造られた空気ばねである。長年にわたり電線事業を展開してきた当社の絶縁被覆用のゴム・プラスチック材料は、戦前から高いレベルにあった。電線やケーブルは長時間、日光や風雨にさらされるという過酷な条件下で使用されるため、その絶縁被覆には極めて優れた特性が要求される。それに応えてきた高い材料技術が、空気の圧縮性をばねとして利用する重要なゴム部品に活かされている。

1955 年に研究部で空気ばねの研究を開始して以来、住友電工は、主に鉄道車両用を中心に開発を行ってきた。1957 年に新型空気ばねとして「スミプレス」を開発、1958 年には私鉄向けに製造を開始。1960 年には国鉄向けへと空気ばねの製造を拡充した。その後、新幹線にも採用されるようになり、車両の高速化に伴い高度な新技術開発も進められた。現在では、N700 系新幹線、日本初の磁気浮上式鉄道(HSST)、ニューヨーク市営地下鉄をはじめ、様々な車両に使用され、2018 年までに、国内外へ53 万個以上を納入している。