住友電工の1枚──あの日、あの時

1963 初めての海外送電線プロジェクト(ベネズエラ)

海外事業の基盤をつくった工事

住友電工が初めて海外送電プロジェクトを受注したのは1963年、南米ベネズエラのカロニー送電線であった。発電所から首都カラカスまでの650km(2回線)を230kVの送電線でつなぐ工事。当社は3工区のうちの第2工区(線路長132km、鉄塔345基、総工事費用8億円)を受注し、線路の計測、電線・鉄塔・碍子装置などの資材の供給、鉄塔基礎と組み立て工事、架橋など工事すべてを受注した。プロジェクト全体の管理、監督、日本との連絡業務は当社と太陽電設工業(株)(現・住友電設(株))が各1名ずつ、わずか2名で遂行。ジャングルと見渡すかぎりの大草原に挑み2年後に他工区に先がけて無事完成した。

このとき日本で初めての鉄塔破壊試験設備を熊取研究所(当時)構内に建設した。これにより、その後の鉄塔設計の研究や合理化に努めるなど、後の当社の国際競争力強化につなげた。

また、1967年には工法研究所を設置し、電力施設工事、海外送電線工事専門の技能者へ特別な訓練を行った。これらの経験が、後の海外での大型プロジェクトの受注に大きく貢献。1978年ペルー、1981年および1984年コロンビア、1983年および1986年チリ、と受注し、担当者1人につき、1プロジェクトという体制にも関わらず、すべて工期内に無事完成させたことで、当社のエンジニアリング能力と資材管理能力が高く評価されることとなった。