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トップメッセージ

株主の皆様へ 第149期報告書より

平素は格別のご支援を賜わり、ありがたく厚く御礼申し上げます。
当社グループの当上半期の業績につきまして概況をご報告いたします。

社長 井上 治

当上半期の業績

当上半期の日本経済は、相次ぐ自然災害による下押し要素はありましたが、企業業績や雇用・所得環境の改善を背景に底堅さを維持しました。世界経済につきましても、概ね緩やかな拡大基調が継続しましたが、中国では成長鈍化の兆しが見られ、新興国でも通貨安が進むなど不安定要素が増す展開となりました。

当社グループを取り巻く事業環境につきましては、自動車では中国などの海外を中心にワイヤーハーネスの需要が堅調に推移し、また、超硬工具や電力ケーブルなどの需要も増加しました。このような環境のもと、当上半期の連結決算は、売上高は1,528,360百万円(前年同期1,459,217百万円、4.7%増)と前年同期比で増収を確保いたしました。利益面では、拡販と徹底したコスト低減を推進した一方、将来に向けた研究開発費の増加などにより、営業利益は64,286百万円(前年同期65,708百万円、2.2%減)、経常利益は73,760百万円(前年同期75,034百万円、1.7%減)とそれぞれ減益となりましたが、親会社株主に帰属する四半期純利益は47,987百万円(前年同期42,448百万円、13.0%増)と法人税等の減少により増益となりました。

なお、当期の中間配当金につきましては、年初公表どおり、前年同期に比べ1株当たり3円増配の24円とさせていただきました。

対処すべき課題

今後の世界経済は、引き続き緩やかな回復が続くことが期待されますが、米中貿易摩擦の長期化や新興国経済の不安定化、政治的・地政学的な不確実性の高まりなどにより景気の下振れリスクが強まることが懸念されます。日本経済につきましても、これらの影響により不透明な展開が予想されます。

このような情勢のもと、当社グループは、住友事業精神と住友電工グループ経営理念を事業活動の根底に置き、S(安全)、E(環境)、Q(品質)、C(コスト)、D(物流・納期)、D(研究開発)のさらなる進化に努めてまいります。また、“総力を結集し、つなぐ、つたえる技術で、よりよい社会の実現に貢献する” というコンセプトのもと、「グロリアス エクセレント カンパニー」を目指し、2022年度に売上高3兆6,000億円、営業利益2,300億円、ROIC9%以上、ROE8%以上を目標値とする中期経営計画「22VISION」を今年度よりスタートしており、各事業においては次の施策を進めてまいります。

まず、自動車関連事業では、ワイヤーハーネスをコアとするメガサプライヤーを目指し、高電圧ハーネスをはじめとする電動車両向け各種製品、軽量で耐久性に優れた高強度アルミハーネス、自動車の電子制御に対応した電装部品や高速通信用コネクタなどの開発・拡販を加速してまいります。また、海外系顧客のシェア拡大に努めるとともに、電動車両や自動運転、コネクテッドカーの普及を見据えた新製品開発を加速し、さらなる事業拡大に取り組んでまいります。住友理工㈱では、自動車用防振ゴム・ホースなどにおいて、グローバルでの拡販を図りつつ一層の体質強化に努めるとともに、次世代自動車に向けた新製品開発へも取り組んでまいります。

情報通信関連事業では、動画配信・クラウドサービスの拡大等による通信データ量増大や第5世代移動通信システムの整備に伴う光ファイバや次世代光・電子デバイスの需要増への対応に注力するとともに、海底ケーブル用極低損失光ファイバや超多心光ケーブルをはじめとするデータセンター関連製品の拡販も一段と進めてまいります。また、アクセス系ネットワーク機器の新製品拡販とコスト競争力強化にも注力し、収益力のさらなる向上を図ってまいります。

エレクトロニクス関連事業では、携帯機器用FPC(フレキシブルプリント回路)においては、グローバル生産体制の見直しを進めつつ、生産性改善によるコスト低減に引き続き注力する一方、高精細、薄型化、高耐熱等の顧客ニーズに応える新製品の開発・拡販により、さらなる収益向上を図ってまいります。さらに、電子ワイヤー、照射チューブについても製品開発力と生産能力の向上を図り、引き続き多様なニーズに対応してまいります。

環境エネルギー関連事業では、電力ケーブルの製造体制を強化しコスト低減や品質改善をさらに進めていくとともに、海外の大型電力ケーブルプロジェクトのさらなる受注獲得、国内の設備更新需要の確実な捕捉により収益力の向上を図ってまいります。このほか、電動車両向けのモーター用平角巻線や電池用金属多孔体などの拡販を進め、さらに日新電機㈱や住友電設㈱を含めたグループの総合力を活かして、再生可能エネルギーやスマートグリッド関連事業の拡大にも注力してまいります。

産業素材関連事業では、超硬工具においては、生産能力増強を図り、主力の自動車分野に加え、産業機械・建設機械向けやエレクトロニクス分野への拡販を進め、さらには航空機やエネルギー分野での難削材加工用の新製品開発と拡販を強化してまいります。また、焼結部品においてグローバルでの供給体制の一層の強化を図るほか、PC鋼材やばね用鋼線についても、引き続き生産体制の拡充と拡販に注力してまいります。

研究開発では、オリジナリティがありかつ収益力に優れた新事業・新製品の創出に努めてまいります。具体的には、新しい電力・エネルギーインフラの構築に向けてレドックスフロー電池、集光型太陽光発電装置、エネルギーマネジメントシステム関連製品の早期事業化に向けた開発と国内外での実証試験を加速するほか、超電導製品、マグネシウム合金製品、水処理装置、SiC(シリコンカーバイド)パワー半導体デバイスや次世代通信ネットワーク用製品などの事業化に注力します。さらに将来に向けては、自動運転や電動車両に対応する車載機器開発体制の強化や新たな機能を発現する新材料の探索など、社会ニーズを踏まえ当社グループの特徴を活かした新製品の開発に注力するとともに、製造現場でのAIやIoT活用による生産革新、サイバーセキュリティ対策にも積極的に取り組んでまいります。

最後に、法令遵守や企業倫理の維持は、当社経営の根幹をなすものであり、企業として存続・発展するための絶対的な基盤と考えております。なかでも競争法コンプライアンスは最重要の課題と位置付け、平成22年6月に「競争法コンプライアンス規程」を制定して以来、グループ全体でその強化に取り組んでまいりました。今後も、住友事業精神の「萬事入精」「信用確実」「不趨浮利」という理念のもと、社会から信頼される公正な企業活動の実践に真摯に取り組んでまいります。

株主の皆様におかれましては、今後とも一層のご理解とご支援を賜わりますようお願い申し上げます。

2018年11月

社長 井上 治


社長 井上治はブログでも日常のさまざまな出来事を発信しております。よろしければ「住友電工 社長Blog」もご覧ください。
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