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プレスリリース 2012年

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TD-LTE基地局用Remote Radio Head「TRU2640」を開発

2012年1月30日
住友電気工業株式会社

 当社はこのたび、TD-LTE(*1)基地局用Remote Radio Head(以下、RRH)、「TRU2640」を開発しました。本製品は、TD-LTE方式で最も一般的な2.6GHz帯で40Wの無線信号を200W以下の消費電力で出力することができ、業界最高水準の電力利用効率を実現しました。

TRU2640 近年、スマートフォン等によるデータ通信量の大幅な増加に伴い、無線通信の高速化・周波数利用効率の改善が求められています。そのため、通信事業者は広範囲に高速・高品質の通信エリアを構築するために、多数の基地局設備を設置していますが、無線ネットワークシステム全体での消費電力の低減、設備投資や運用コストの抑制等が大きな課題となっています。
  今回開発した「TRU2640」は、当社独自の改良を施し高効率化した送信用増幅器と、歪補償装置を組み合わせ、20%という高い電力利用効率を実現し、これにより、本体の小型・軽量化も実現しました。


 本製品の特長等は以下の通りです。

 

【TRU2640の特長等】

(1)

低消費電力により運用コストを削減

200W以下という業界最高クラスの低消費電力により、使用電力を抑制できることに加え、非常用電源設備も小さくて済むため、投資費用を抑えることができます。また、本体重量は15kg以下、容量20L以下と、小型・軽量化を図っており、設置場所の自由度が増します。

 

(2)

マルチアンテナ対応

本製品は4アンテナのマルチアンテナ技術に対応しています。LTEが標準で採用するMIMO(*2)システムやAAS(*3)システムに対応し、端末から基地局への上り通信(送信)、基地局から端末への下り通信(受信)を2x2、2x4、4x4、4x2などの組み合わせで4つのアンテナに柔軟に割り当てることができます。

 

(3)

大幅なコストダウンを実現

デジタル信号処理方式の改良と能力の大幅な向上により、ハードウエアコストを大幅に低減することができました。

 

(4)

光インターフェースの採用

基地局本体とのインターフェースは、業界標準のCPRIインターフェースを採用しています。

 

 

 当社では今後も、長年培った無線通信技術を基に、携帯電話向けや新世代の通信サービス向けに高性能且つお客様のニーズにあったRRH製品を提供していきます。

 

以上

 

 

(*1) TD-LTE:

周波数を時分割で使うTime Division Duplex(TDD)方式の次世代の移動体通信規格。

 

(*2) MIMO(Multi Input Multi Output):

複数の送信アンテナ、受信アンテナを用いて複数のデータストリームを送信する方法。

 

(*3) AAS(Adaptive array Antenna System):

複数のアンテナ素子が送受信する信号の振幅・位相を制御することで無線通信の品質の向上を図るアンテナシステム。希望する携帯電話方向に指向性ビームを向けて利得を向上させると同時に、干渉の原因となる携帯電話方向の利得を落とすことが可能。

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