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プレスリリース 2013年

 

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米国のタングステン鉱石精錬、リサイクル事業拠点が稼働開始

2013年11月6日
住友電気工業株式会社

当社は2014年3月からタングステンの鉱石精錬とスクラップのリサイクル事業を開始します。この事業は当社100%子会社であるSumitomo Electric Carbide Inc.と米国のタングステン粉末メーカーであるBuffalo Tungsten Inc.(BTI社)の子会社のNew York Tungsten L.L.C.との合弁で設立したNiagara Refining LLC(NIRE社)を拠点に展開し、超硬工具等の主原料製造に使用される三酸化タングステン(WO3)を生産します。

1.目的、意義など

当社超硬工具製品の主原料であるタングステンは、希少金属(レアメタル)であり、日本ではそのほとんどを輸入に依存しています。また、タングステンは埋蔵されている国が限られ主に中国に偏在しているため、常に供給リスクにさらされています。

これまで、当社では、グループ内の(株)アライドマテリアル(ALMT社)がWO3を中国他海外から調達し、超硬工具の原料となる炭化タングステン粉(WC)を製造しています。また、2011年にはALMT社の富山製作所内にてスクラップからのタングステンリサイクルを事業化しています。今般、NIRE社が稼働することにより、世界のタングステン鉱山からの鉱石と、市場から回収したスクラップの双方を原料として当社グループ内で、タングステン原料を生産できることとなります。

今後、NIRE社はWO3の生産、また、ALMT社は炭化タングステン粉末の生産と、当社グループ内にて一貫して超硬工具の粗原料から完成品まで生産することで、当社におけるタングステン原料の安定調達に向けた取り組みを加速させます。そして、グループ内の連携による生産最適化によるシナジー効果を追求し、一層の競争力強化を図ります。

 

2.NIRE社の概要について

社名 Niagara Refining LLC
事業内容 三酸化タングステン(WO3)の生産
所在地 米国ニューヨーク州Depew市
資本金 19.3百万米ドル(約19億円)
出資比率 Sumitomo Electric Carbide Inc.(*) 60%
*当社100%出資の超硬工具製品の北米向け販売・事業管理会社
New York Tungsten L.L.C 40%
設立 2010年4月
稼働開始 2014年3月から順次稼働予定
社長 Mr. Roger Showalter
従業員数 約50名

以上

【参考資料】

Niagara Refining LLC

BTI社の概要

社名 Buffalo Tungsten Inc.
事業内容 タングステン粉末、炭化タングステン粉末の生産、販売
所在地 米国ニューヨーク州Depew市
資本金 4百万米ドル(約4億円)
出資構成 Mr. Ralph Showalter 100%
設立 1987年
社長 Mr. Ralph Showalter
従業員数 約40名

タングステン原料の生産工程

タングステン原料の生産工程
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