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プレスリリース 2014年

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小型化・軽量化した冷凍機冷却型超電導マグネットシステムの販売を開始

2014年7月17日
住友電気工業株式会社

当社は、従来システムよりも軽くてコンパクトな冷凍機冷却型超電導マグネットシステムを開発し、7月より販売を開始いたします。

今回当社が開発した冷凍機冷却型超電導マグネットシステム本体は、質量を100kgと従来システム本体の1/4まで軽量化し、寸法も奥行0.8m、幅0.3m、高さ0.3m と、同様に1/5まで小型化することに成功しました。また本システムは、永久磁石の検査工程中の磁化特性測定等への適用を視野に入れて開発したシステムで、B-Hカーブトレーサ、振動試料型磁力計(VSM)、ハードディスク検査装置等に加えて、磁場中熱処理炉等の製造装置への適用も可能です。

尚、本システムは、振動源である冷凍機を一時停止した状態でも運転でき、振動のない磁場で1.5サイクルの高速励減磁パターンを実現しました。更に、従来システムで既に実現済の磁場励減磁速度は、5T/30秒から6T/30秒と約20%増加という更なる高速化を実現しました。これらにより、高精度の磁化特性測定を実現することに加え、従来の金属系超電導線材を使用したマグネットと比較して、大幅な測定時間短縮を実現します。

今後も当社は、小型・軽量で、磁場励減磁速度を更に向上した、マグネットシステムの開発を行うとともに、お客様のニーズに沿った製品開発を行ってまいります。

【本製品の特長】

  • 1.軽量化:100㎏と従来システム本体の約1/4の質量に軽量化。
  • 2.小型化:奥行0.8m×幅0.3m×高さ0.3m と従来システム本体の1/5の寸法

【製品の性能】

型名 DI-BSCCO-MS 6T-70
形式 ソレノイド型
磁場強度(*1) ±6T
磁場発生空間径
(室温ボア径)
Φ70mm
磁場励減磁速度 6T/30sec.
運転電流 250A
インダクタンス(*2) 約1H
磁場均一度 0.3%/10mmDSV
寸法(長さ×幅×高さ) 0.8m×0.3m×0.3m
質量 約100kg

【従来の製作実績】

実績例 A B C D
磁場強度(*1) ±5T ±10T ±5.7T ±5T
磁場発生空間径
(室温ボア径)
Φ100mm Φ100mm Φ150mm Φ300mm
磁場励減磁速度 5T/30sec. 10T/10min. 5T/50sec. 5T/180sec.
運転電流 175A 250A 250A 250A
インダクタンス(*2) 4H 11H 5H 20H

【磁場励減磁パターン(一例)】

冷凍機冷却マグネットシステム本体

*1 T(テスラ):磁束密度の大きさを表す単位。1T = 10,000ガウス

*2 インダクタンス:マグネットの電流の変化に対する誘導起電力の比を表す定数。単位はH(ヘンリー)。

<ご参考>

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