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プレスリリース 2014年

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実装コスト大幅低減可能な次世代ミリ波MMICの量産を開始

2014年10月6日
住友電気工業株式会社

当社は、大容量モバイルデータ通信に適したミリ波帯(E帯*1)で動作し、実装コストを大幅に低減できる次世代送受信MMIC*2の開発に成功し、量産を開始しました。

携帯電話などの高速データ通信サービス「4G LTE*3」の普及に伴い、携帯基地局間をつなぐ通信幹線網のデータ量が急増しています。このため大容量通信インフラとして、携帯基地局間を光ケーブルでつなぐシステムに比べ、敷設費用が比較的安価で、災害に強いミリ波を使った無線通信システムに注目が集まっています。一方で、ミリ波帯の無線通信機器において、信号の増幅器として用いられるMMICは、ワイヤボンディングの制御が非常に困難であり、通信機器メーカーにおいて実装コストの大幅増加が問題となっていました。

当社が今回開発したミリ波MMICは、WLCSP*4というデバイス構造を有しており、通信機器の基板に直接リフロー実装することが可能です。従来のワイヤボンディングが不要となることで、高周波性能のばらつきが改善するとともに、実装面積を当社従来品に対し1/3にすることができます。その結果、増幅器の小型化が可能となり、通信機器メーカーにおいて大幅な実装コスト低減を図ることが可能です。

今回開発したMMIC製品群は、既に大手通信機器メーカーの複数機種に採用されており、量産を開始しています。引き続き、当社は積極的な拡販をおこなっていくとともに、無線通信システムの発展に貢献していきます。

 

*1 E帯:
主に短距離かつ大容量な通信に利用される周波数60~90GHzのマイクロ波

*2 MMIC:
Monolithic Microwave IC、半導体基板の上に複数の素子(トランジスタやダイオードなど)を一体化したモノリシックマイクロ波集積回路

*3 LTE: Long Term Evolution、携帯電話の通信規格

*4 WLCSP: Wafer Level Chip Scale Package、ワイヤボンディングを使わずに実装することが可能なチップサイズの表面実装型パッケージ

以上

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