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プレスリリース 2014年

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「SEC-溝入れバイト GND型」製品ラインナップを拡充・発売開始

2014年10月27日
住友電気工業株式会社

当社は、2012年に発売したSEC-溝入れバイトGND型に、最小刃幅1.25mmの小型旋盤用溝入れ・突切り用工具、および低抵抗型チップブレーカ「GF型」を拡充いたします。さらに、難削材・鋳鉄加工用材種「AC520U」と鋳鉄加工用ハイグレード材種「AC425K」を新たに追加いたします。いずれも本年10月より順次発売を開始いたします。

自動車部品など各種機械部品に広く用いられる溝入れ加工は、一般の切削加工に比べ、切りくずの排出が難しく、切りくず詰まりや加工面の不良が発生しやすい、切れ刃の幅全体を被削材に接触させて加工するため、刃先にかかる負荷が高く、工具が振動しやすい等の問題点があります。

「SEC-溝入れバイト GND型」は発売以来、優れた切りくず処理性能と剛性の高さにより、上記の問題を解決し、溝入れ加工の能率向上、コスト低減に寄与してまいりました。このたび、その特長を生かし、製品ラインアップを拡充し、幅広い加工領域への対応が可能となりました。以下のアイテムを拡充し、販売開始いたします。

1.特長

(1)世界最小刃幅1.25mmの溝入れ・突切り用工具
自動盤によるバー材等の突切り加工では、被削材を突切り、切断する時、加工するチップの刃幅分がそのまま切りくずとなって排出されます。刃幅の小さいチップを使用することで、切りくず量が少なくなり、材料費の削減につながります。また、溝幅やツールパス*1に制約がない場合、切削抵抗を低減するために、より刃幅の小さいチップを使用することで、加工中の振動を抑制することが可能です。
上記の課題に対して、当社は世界最小刃幅となる1.25mm幅のチップを開発いたしました。ホルダについては10mm角、12mm角を拡充し、バー材突切り時の材料費低減、小幅溝入れ時の切りくず処理性向上に貢献いたします。また刃幅1.5mmの工具も2015年3月に拡充する予定です。
(2014年7月現在(当社調べ)。非研磨品2コーナータイプにおいて)
(2)低抵抗型チップブレーカ*2 GF型
剛性の低い工作機械による溝入れ・突切り加工やステンレス等の溝入れ・突切り加工では、びびり*3振動が発生しやすくなります。このような加工に対し、加工時の振動抑制と切りくず処理性を両立した「GF型」ブレーカを新たに開発しました。
「GF型」ブレーカは、チップ刃先をすくい角*4 30°に設定。鋭い切れ刃形状、切りくずとの摩擦を点接触とすることで抑制するブレーカ形状を採用しました。これにより、切削中の振動を当社従来品比約30%低減することができ、安定して切削することが可能です。
(3)難削材・鋳鉄加工用材種「AC520U」、鋳鉄加工用ハイグレード材種「AC425K」
既存の旋削用PVD*5コーテッド材種「AC530U」と鋼旋削用コーティング材種「AC830P」に加え、難削材や鋳鉄の加工に適したPVDコーテッド材種「AC520U」と、溝入れ加工用に新たに開発した鋳鉄加工用ハイグレードCVD*6コーテッド材種「AC425K」を拡充いたします。

2.ラインアップ

(ホルダ)

1.25m幅外径加工用 4アイテム

(チップ)

ブレーカ GF型(1.25~6mm幅) 14アイテム
(下記AC520U含む)
材種
AC520U(GG, GL, MG, ML, RG, CG, GF型ブレーカ)
AC425K(MG, ML, RG型ブレーカ)

46アイテム
18アイテム

3.販売計画

初年度: 1億円

3年後: 3億円/年

4.価格

ホルダ GNDLR1212JX-1.2512
(1.25mm幅用12mmシャンク)
14,000円(税込15,120円)
チップGCMN3002-GF(3mm幅) 1,690円(税込1,825円)

小型旋盤用溝入れ・突切り用工具(1.25m、1.5、2.0mm幅)

*1 ツールパス:
ユーザーが定義した、パーツの切り出しのための切削ツールの道筋。

*2 ブレーカ:
切削加工中に発生する切りくずを分断するために設けられた工具先端の突起や溝。

*3 びびり:
加工中、工具と切削物の間で発生する振動のこと。びびりが発生すると加工面品位の悪化とともに工具寿命が短くなる。

*4 すくい角:
切削抵抗や切りくず排出などに影響する刃先角度。

*5 PVD (Physical Vapor Deposition):
物質の表面に薄膜を形成する蒸着法のひとつで、気相中で物質の表面に物理的手法により目的とする物質の薄膜を堆積する方法。

*6 CVD (Chemical Vapor Deposition):
ガス反応を利用して、物質の薄膜を形成する蒸着法のひとつで、反応容器で加熱した基板物質上に、目的とする薄膜の成分を含む原料ガスを供給し、気相または基板表面での化学反応により膜を形成させる方法。

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