(社)発明協会が主催する近畿地方発明表彰において、「複合磁性材料」が「文部科学大臣発明奨励賞」を、「プラガブルデータリンク」、「鉄道車両用空気ばね」が「発明奨励賞」を受賞しました。本表彰は、優秀な発明を完成し、日本の科学技術の向上と産業の振興に大きく貢献した功績を表彰するものです。今後もより良い社会づくりに貢献するため、独創性を持った優れた製品の開発に継続して取り組んでいきます。
文部科学大臣発明奨励賞
■複合磁性材料(特許第4136936号)
当社と住友電工焼結合金(株)、(株)デンソーが共同発明した「複合磁性材料」は、省燃費、低CO2化技術として注目されている新世代ディーゼルエンジンのインジェクタ電磁弁に用いられ、可動弁を引きつける電磁石のコアに採用されています。
自動車のエンジンは高温になるため、燃料噴射弁にも耐熱性が求められます。従来の磁性鉄粉に絶縁皮膜を形成した複合磁性材料は優れた磁気特性を有するものの、耐熱性が懸念されていました。今回、この課題に対し種々の検討を行い、高温耐熱樹脂の極微量添加と金型潤滑成形法を組合せることによって、耐熱強度の改善と高密度化・高磁気特性の両立を実現することで製品化に成功しました。
本製品を用いることによって、低燃費とエンジン排気ガスのクリーン化を達成できた点が科学技術の振興、産業の発展に大きく貢献したと評価され、このたびの受賞につながりました。 |