5月26、27日と北海道へ出張、空知郡奈井江町にあるグループ会社の北海道住電精密(株)で新工場起動式、そして毎年恒例となっている「芝桜まつり」に参加しました。
当社グループとして北海道での初の事業拠点である北海道住電精密は、炭坑閉山後の産業振興を望む町と、粉末合金事業部(現在のハードメタル事業部)の生産拠点を模索していた当社の思いが一致し1972年に設立、1980年に操業を開始しました。湿気の少ない北海道の気候が原料粉末の製造に適合し、その後順調に事業が拡大、現在では、超硬刃先交換チップや超硬工具材料のグローバル生産拠点として、メード・イン・北海道の製品を全世界のユーザーに供給しています。また、1987年、同じ敷地内に、北海道で唯一の電線メーカーとして、北海道電機(株)を設立、現在、電線ケーブルをはじめ、電気蓄熱暖房器や光関連製品の製造販売をしています。奈井江町をはじめ北海道の皆さまの温かいご理解とご支援も頂き、両社併せて約600名の従業員を有する会社へと育っています。
超硬刃先交換チップは、自動車、鉄鋼、造船、ITなど幅広い産業の機械部品加工で使用され、現在、新興国の経済成長や自動車生産の拡大に伴い、全世界的に需要が拡大しています。これに対応し、今般、超硬粉末のプレス、焼結、加工、コーティング、検査包装までの全工程を一直線に結んだ「高効率ライン」を導入した新工場が完成しました。徹底した省人化と効率的な設備配置により生産性を大幅に改善し、また製造リードタイムも従来の半分に短縮できます。
昨今、所謂、企業の六重苦によって国内製造業の空洞化が懸念されますが、今後もこの地からグローバルに通用する製品を生みだしていこうと、気合いを入れて起動スイッチを押しました。
翌日は、両社共催の「芝桜まつり」。敷地内の約5万株の芝桜が一斉に咲きそろう5月下旬、地域の皆さま、従業員の家族をご招待して、20年以上も続く一大イベントになりました。色とりどりの花の絨毯が見頃を迎える中、メインステージでの催し物、ゲーム大会、抽選会、地元名産品の屋台が並び、楽しみにして下さる地域の皆さまも年々増えているとのこと。今後も、「企業は社会の公器」の実践に努めたいと思います。
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