■技術者に聞きました
どういった点がお客様に喜ばれていますか?
お客様のご要望に迅速に対応できる豊富な製品ラインナップや、迅速な開発対応が行える体制が、照射製品の大きな魅力と感じて頂いていると考えます。身近な例では家庭用配線がネズミにかじられて断線するというお客様には、ネズミが嫌う成分を含有させたユニークなチューブも開発してきました。最近では、自動車や航空機分野での採用増加に伴い要求レベルもさらに高度になってきましたが、これまで培った様々な特徴を生かして、さらに新規用途、新規分野を開発していきます。
最近の開発品を教えてください。
自動車のハーネスジョイント部分の防水保護用途として、接着材付き二重チューブを開発するとともに、そのチューブを収縮加工するベルト搬送式の熱収縮加工機(スミシュリンカー)を開発、販売しました。お客様に熱収縮加工をお任せするだけでなく、ハーネスに使用される電線の組み合わせに応じた収縮チューブと収縮条件含めて提案・サポートしていく体制を構築しました。
照射製品を製造する上で難しいことは何ですか?
「スミチューブ」「イラックススリーブ」は主要3工程(押出・照射・膨張)で製造していますが、その中でも膨張工程が特徴的です。膨張工程では押出成型したチューブを電子線照射して架橋した後に径方向に膨張(拡径)させますが、長物チューブを連続的に既定の製品寸法まで安定して膨らませるのは、数百メートルの細長い風船を端から膨らませて制御する様な工程で非常に難しく、種々の製造パラメーターの管理が必要でその設備・方法には様々なノウハウが詰め込まれています。
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