■技術者に聞きました
光ファイバを製造する上で難しいことはなんですか?
光ファイバは不純物が混入すると光の伝送特性が劣化したり、ファイバの強度が低下する問題が発生します。分析装置の検出限界以下の不純物や、目に見えないレベルのダストでも光ファイバの特性に大きな影響を及ぼします。そこで工場内の環境はもちろん、製造装置に使用する部品の品質にも注意を払う必要があります。昨年の東日本大震災では設備に大きな被害が発生しましたが、少しでも早くお客様へ光ファイバをお届けできるよう、震災直後から工事関係者の方々の献身的なご協力のもとで全社一丸となって取組み、早期に設備を復旧することができました。この経験を通して工場の団結力と一体感がこれまで以上に強まりました。
当社製品のどういった点がお客様に喜ばれていますか?
当社の光ファイバは伝送損失が低く、長さ方向での特性が安定しているとのコメントをお客様に頂いています。また光ファイバの機械的強度をはじめ、長期信頼性にも優れているとのご評価も頂いています。
最近の開発品を教えてください。
解体が容易な光ケーブルを開発し、販売開始直後から幅広いお客様に引き合いを頂いております。これまでは粗巻きと押さえ巻きを切断するために刃物工具が必要であり、光ファイバテープ心線を傷つけないよう慎重な作業が求められていました。今回開発した製品では、押さえ巻きに切れ目を入れることで、刃物を使用することなく手で簡単に除去できます。またスロット上の粗巻きを押さえ巻きに溶着することで押さえ巻きと同時に除去でき作業時間が大幅に短縮できます。
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