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広報誌 SEI WORLD 2012年

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SEI WORLD 2012年 08月号(vol. 419)

光ファイバ・ケーブル

海外に住む友人とチャットを楽しむ、休日にインターネット動画配信で映画を楽しむ。
住友電工グループの光ファイバが快適なインターネットライフを支えています。

光ファイバ・ケーブル

■製品データ
生産開始 1974年
生産拠点 日本(横浜、栃木、大阪)、
米国、中国

光ファイバってなに?

光ファイバ母材

  光ファイバは人間の髪の毛ほどの細いガラスでできており、その中に光信号を閉じ込め、この光信号をあまり減衰させることなく数十km先まで伝搬させることができる高性能の伝送媒体です。それまで通信用に使用されてきた銅線に比べ、電磁誘導ノイズの影響を受けず通信安定性が高い、高速かつ長距離伝送が可能、といった特長があり、開発当初は「夢の通信方式」とも言われました。

光通信システムの仕組み

  電話、パソコンなどの端末から送られる電気信号は、変換器で光信号に変換され光ファイバに送り込まれます。光ファイバの中を伝搬した信号は、通信相手側に届くと、変換器で光信号が電気信号に変換され、各端末に送られます。光ファイバは、日本国内は末端にいたるまで、また太平洋などの海底にも敷設され、世界各国を結んでいます。

■技術者に聞きました

清原住電(株)  製造部  川崎 希一郎

清原住電(株)  製造部  多田 満

光ファイバを製造する上で難しいことはなんですか?

  光ファイバは不純物が混入すると光の伝送特性が劣化したり、ファイバの強度が低下する問題が発生します。分析装置の検出限界以下の不純物や、目に見えないレベルのダストでも光ファイバの特性に大きな影響を及ぼします。そこで工場内の環境はもちろん、製造装置に使用する部品の品質にも注意を払う必要があります。昨年の東日本大震災では設備に大きな被害が発生しましたが、少しでも早くお客様へ光ファイバをお届けできるよう、震災直後から工事関係者の方々の献身的なご協力のもとで全社一丸となって取組み、早期に設備を復旧することができました。この経験を通して工場の団結力と一体感がこれまで以上に強まりました。

当社製品のどういった点がお客様に喜ばれていますか?

  当社の光ファイバは伝送損失が低く、長さ方向での特性が安定しているとのコメントをお客様に頂いています。また光ファイバの機械的強度をはじめ、長期信頼性にも優れているとのご評価も頂いています。

最近の開発品を教えてください。

EZremove-plus(構造例)

  解体が容易な光ケーブルを開発し、販売開始直後から幅広いお客様に引き合いを頂いております。これまでは粗巻きと押さえ巻きを切断するために刃物工具が必要であり、光ファイバテープ心線を傷つけないよう慎重な作業が求められていました。今回開発した製品では、押さえ巻きに切れ目を入れることで、刃物を使用することなく手で簡単に除去できます。またスロット上の粗巻きを押さえ巻きに溶着することで押さえ巻きと同時に除去でき作業時間が大幅に短縮できます。

・「EZremove」は、住友電気工業(株)の登録商標です。

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