■技術者に聞きました
化合物半導体を製造する上で難しいことはなんですか?
化合物半導体基板には、不純物が極めて少ない表面が要求されるのはもちろんのこと、Siに比べ非常に脆い材料であるため、破損や傷・欠陥が入り易いという問題があります。そのため、基板に傷が付き難いように5M※を工夫し、製品の設計・開発の段階から徹底した品質の作り込みをおこなっています。
また材料単価がSiに比べ高く、近年、化合物半導体業界では海外メーカーとのコスト競争が激化しており、海外拠点も含め住友電工グループが一丸となって「総コスト低減」活動に取り組んでいます。
当社製品のどういった点がお客様に喜ばれていますか?
長年に渡って培ってきた結晶成長技術・加工技術のノウハウに裏づけされた競合他社が追随できない品質の高さに強みがあると考えています。
また当社のお客様は欧米やアジア地域にいるため、それに対応して当社の製造・販売拠点も海外にあります。お客様に近いところに製造・販売拠点があることで、納期対応をはじめ、より細やかでスピーディーな対応が出来ている点が大変喜ばれています。
最近の開発品を教えてください。
スマートフォンなどに使用される無線通信用6インチGaAs基板です。スマートフォンの高機能化に伴い、より高品質な基板が要求されており、当社グループでは、技術、品質保証、研究部門が一体となって開発を進めることで、お客様が要求する品質を満たす基板を早期に開発し、市場投入しました。技術開発力の高さはもとより、量産化までの迅速な対応についてお客様から大変高い評価を受けています。
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