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広報誌 SEI WORLD 2012年

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SEI WORLD 2012年 11月号(vol. 422)

ドイツとロシアの超電導ケーブルプロジェクトにビスマス系高温超電導線が採用

   「DI-BSCCO Type HT-CA」は、高臨界電流特性を有しながら、銅合金をラミネートすることにより高い強度をそなえたビスマス系高温超電導線です。

  この高温超電導線が、ドイツの交流超電導ケーブルプロジェクト「AmpaCity」プロジェクト、及びロシアの直流超電導ケーブルプロジェクトに採用されました。

 

「DI-BSCCO Type HT-CA」

 

横断面図

 
■ドイツの「AmpaCity」プロジェクトについて

  ドイツの電力会社であるRWE Deutschlandとドイツの超電導ケーブル製造会社であるNexans社、及びThe Karlsruhe Institute of Technologyが、ドイツの連邦経済技術省の一部資金を受けて実施する「AmpaCity」プロジェクトでは、ドイツ・エッセン市の中心地において、2つの変電所を長さ1kmの交流超電導ケーブル(電圧:10kV、ケーブル容量:40MVA)で結びます。2013年に、超電導ケーブルの布設、受け入れ試験が行われ、その後少なくとも2年間、電力網の一部として実証運転される予定です。

  当社は、本プロジェクトに使用する約80kmの高温超電導線の製造を開始し、2013年初までにNexans社に納入する予定です。

■ロシアの直流超電導ケーブルプロジェクトについて

  ロシアの電力会社であるFGC UES(Federal Grid Company of Unified Energy System)と、その研究開発部隊であるR&D Center @ FGC UESが実施する直流超電導ケーブルプロジェクトは、ロシア・サンクトペテルスブルグ市において、2つの変電所を長さ2.5kmの直流超電導ケーブル(電圧:20kV、ケーブル容量:50MVA)で結ぶ世界初の試みです。2015年に、超電導ケーブルが布設され、その後、電力網の一部として実証運転される予定です。

  当社は、本プロジェクトに使用する約100kmの高温超電導線の製造を開始し、2013年の春までに納入する予定です。

・「DI-BSCCO」は、住友電気工業(株)の登録商標です。

超電導製品開発部

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