■技術者に聞きました
超精密切削工具UPC製造する上で難しいことはなんですか?
ナノメートルレベルの刃先精度を、硬度の非常に高いダイヤモンドの端面に形成する必要があり、研磨加工そのものが非常に難しいです。特に、単結晶ダイヤモンドは研磨する面や方向により硬さが異なるため、研磨面に合わせた研磨条件の設定が必要になります。加えて、その高い精度の製品を検査・保証するために独自開発した機器を使用するなど工夫があります。
当社製品のどういった点がお客様に喜ばれていますか?
UPCの特長でもある切れ味の良い鋭利な刃と、高精度の切れ刃形状によって、超精密切削加工において安定して高い精度を維持出来る点が喜ばれています。また、マイクロメートルオーダの微細形状を加工する場合、従来はフォトリソグラフやイオンビームなど使用せざるを得ませんでしたが、UPCの登場により物理的な直接加工が可能になりました。表面粗さや加工自由度などが従来方法に勝るため、好評を得ています。
最近の開発品を教えてください。
スミダイヤバインダレスを使用した「BL-UPC」を一年前に開発していますが、適用用途を広げるべく、一般的なバイト形状だけでなく、エンドミル(対象の端面や底部の加工に使用)や総型(先端部が凹形状のもの)など形状違い品を開発しています。
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