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広報誌 SEI WORLD 2013年

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SEI WORLD 2013年 01月号(vol. 424)

超精密切削工具 UPC

(株)アライドマテリアルが製造販売する「超精密切削工具UPC(Ultra Precision Cutting Tools)」は超硬合金や高硬度材料の鏡面・ナノマイクロ切削を実現します。

■製品データ

製造開始 1985年
生産拠点 日本
 

超精密切削工具 UPCってなに?

製品表面

  「超精密切削工具 UPC」は、単結晶ダイヤモンドの特性を活かした刃を持つ切削工具です。独自開発の技術により高精度に研磨し測定された刃は非常に鋭利で耐久性が高く、ナノメートルオーダの高精度なマイクロ形状加工を実現します。

  また2012年1月には、ナノ多結晶ダイヤモンドであるスミダイヤバインダレス(※1)を採用した新タイプ「BL-UPC」を開発、販売を開始しました。「BL-UPC」は、単結晶ダイヤモンドの特長である鋭利な切れ刃と、多結晶ダイヤモンドの特長である耐欠損性の双方を備えた切削工具で、従来のUPCでは刃先が欠損しやすかった超硬合金の加工にも活用できます。

※1スミダイヤバインダレス:
数十ナノサイズの微細なダイヤモンド粒子が強固に直接接合した、ダイヤモンド単相のナノ多結晶体構造を持つ全く新しい人工ダイヤモンド。

 

どんなところに使われているの?

  本製品はプラスチック非球面レンズの金型やレーザ反射ミラーなど、さまざまな超精密部品のマイクロ切削加工に使われています。

  その他の用途は以下の通りです。
・CD/DVD/BL光ピックアップレンズ、携帯電話/スマートフォン用カメラレンズ、デジタルカメラレンズ、f/θレンズ、LDEライトコリメータレンズ
・非球面レンズ・ミラー、ポリゴンミラー、赤外線(Si,Ge)レンズ
・液晶ディスプレイ光学フィルム金型、液晶ディスプレイ導光板金型、複写機感光ドラム

■技術者に聞きました
超精密切削工具UPC製造する上で難しいことはなんですか?

(株)アライドマテリアル ダイヤ営業統括部 営業技術部 小畠 一志

  ナノメートルレベルの刃先精度を、硬度の非常に高いダイヤモンドの端面に形成する必要があり、研磨加工そのものが非常に難しいです。特に、単結晶ダイヤモンドは研磨する面や方向により硬さが異なるため、研磨面に合わせた研磨条件の設定が必要になります。加えて、その高い精度の製品を検査・保証するために独自開発した機器を使用するなど工夫があります。

当社製品のどういった点がお客様に喜ばれていますか?

  UPCの特長でもある切れ味の良い鋭利な刃と、高精度の切れ刃形状によって、超精密切削加工において安定して高い精度を維持出来る点が喜ばれています。また、マイクロメートルオーダの微細形状を加工する場合、従来はフォトリソグラフやイオンビームなど使用せざるを得ませんでしたが、UPCの登場により物理的な直接加工が可能になりました。表面粗さや加工自由度などが従来方法に勝るため、好評を得ています。

最近の開発品を教えてください。

  スミダイヤバインダレスを使用した「BL-UPC」を一年前に開発していますが、適用用途を広げるべく、一般的なバイト形状だけでなく、エンドミル(対象の端面や底部の加工に使用)や総型(先端部が凹形状のもの)など形状違い品を開発しています。

WEBサイト http://www.allied-material.co.jp/products/diamond/cutting/upc/

・「UPC」は、(株)アライドマテリアルの登録商標です。
・「スミダイヤ」は、住友電気工業(株)の登録商標です。

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