■技術者に聞きました
「TVcation」を開発する上で難しかったことはなんですか?
インターネット回線は品質が保証されていないため、データ送信中にデータが消失してしまうパケットロスがつきものです。通常はパケットロスが発生した場合、再送処理をしてリカバリするのですが、テレビ会議の場合は、データを再送すると音声の遅延につながってしまい、快適な会話ができなくなってしまいます。そのため、TVcationでは、いかに再送処理を行わずに、届いたデータだけを使って映像や音声データのリカバリを行うかが難しい点でした。
また、TVcationはパソコンで動作するソフトウエアですが、パソコンのスペックや同時に利用するMS-Officeなどのアプリケーションの負荷の大きさによって、パソコンの処理速度が変動してしまいます。また、ユーザが画面共有機能を使うと、音声データと映像データの送信中に、画面共有データが追加送信され伝送量が変わってしまいます。パケットロスを抑えるためには、常に伝送量と伝送間隔を一定に保つ必要があるため、パソコンの負荷をモニタリングしながら、それらが一定になるように自動制御する必要がある点も難しかったです。
どういった点がお客様に喜ばれていますか?
TVcationでは、1つのシステムで、映像と音声を使ってテレビ会議を行いながら、簡単にパワーポイントやエクセルなどの資料を共有することができます。また、映像については人物を映すだけでなく、不良品やサンプル品を映しながら打ち合わせをすることができます。そういった点で、今までの電話会議とは違ったコミュニケーションが図れるようになった点が喜ばれています。また、特に音声がクリアで聞き取りやすいと喜んでいただいています。
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