当社と北海道電力(株)(以下「北海道電力」)は、経済産業省が一般社団法人 新エネルギー導入促進協議会を通じて募集する「平成24年度大型蓄電システム緊急実証事業」に共同で応募し、このたび、採択されました。
本実証事業では、当社が開発した、蓄電容量6万kWh、出力1万5,000kWのレドックスフロー電池を北海道電力の基幹系統の南早来変電所(北海道安平町)に設置し、風力や太陽光発電の出力変動に対する調整力としての性能実証、および最適な制御技術の開発に取り組みます。実証期間は、2013年度から2017年度までの5年間です。
当社のレドックスフロー電池は、バナジウムなどの金属イオンを用いた電解液が循環して充放電を行う蓄電池で、充放電を行う入出力部のセルスタックと金属イオン電解液を蓄える電解液タンク、その電解液を循環させるためのポンプなどから構成されます。
この蓄電池は大出力・大容量化に適しているため、系統用蓄電池として、周波数変動対策や余剰電力対策などの幅広い用途に活用できます。また発火性の材料を用いていないことや常温運転が可能なことから安全性も高い蓄電池です。
当社では、現在、横浜と大阪の事業所において、レドックスフロー電池の実証試験を進めており、それらの成果を踏まえて、更に性能を向上させた蓄電池を今回導入いたします。
■設備完成予想図
南早来変電所内に実証設備専用建屋(2階建)を新たに建設し、1階に電解液タンク、2階にセルスタック、熱交換器を設置します。
(設置面積:約5,000m2~おおよそ小中学校の体育館の4倍程度に相当)
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