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広報誌 SEI WORLD 2014年

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SEI WORLD 2014年 02月号(vol. 437)

「スミカード®」

  当社では、1965年に新しい機器配線材料としてテープ電線の研究に着手し、1969年に事業化、1977年にスミカード®の販売を開始しました。現在では、住友電工電子ワイヤー(株)にて開発、製造・販売を行っています。

■製品データ

発売開始時期 1977年4月
 

フレキシブルフラットケーブル「スミカード®」ってなに?

  「スミカード®」とは、小型・軽量で高性能が求められる電子・電気機器の内部配線用として開発され、複数の平角導体を絶縁体でラミネートし、薄肉化・集合配線を実現したフレキシブルフラットケーブル(FFC)です。電子・電気機器製品の中で信号や電力を供給します。

  下記の図のように、従来丸型であった電線の構造を平型に変えたことで電線自体の厚みを薄くし、電子・電気機器製品の小型化に貢献しています。

フレキシブルフラットケーブルと丸型電線の厚み比較

 

スミカード®はどういったところに使われているの?

  当社のスミカード®は、液晶テレビ、プリンター、ゲーム機、ノートPCや車載用途としてカーナビ、液晶メーター、レーザーレーダーなどさまざまなエレクトロニクス製品の内部配線として使用されています。

  薄く、かつ、フレキシブルで軽量なため、電子機器の小型・軽量化に貢献しています。またスミカード®は用途によって選べるように、スミカード®、金メッキスミカード、シールドスミカードなど、さまざまなタイプをご用意しています。

■技術者に聞きました
スミカード®を製造する上で難しいことはなんですか?

住友電工電子ワイヤー(株)FFC部FFC技術課 勝又 茂彰

  ラミネート工法を用いた多芯一括形成においてマイクロメートルオーダーの寸法精度確保が難しい点です。また、エレクトロニクス分野を中心として多岐にわたるさまざまな分野のお客さまのご要望にあわせて1点1点カスタマイズする必要があり、導体数、製品長はもちろんのこと、付属物の取り付けや折り曲げ加工といった2次加工をする場合があります。これらを、柔軟かつ迅速に対応していくことが製造する上で難しい点です。

当社製品のどういった点がお客さまに喜ばれていますか?

  “薄く、フレキシブルかつ軽量”、“コネクタとの抜きさしが容易で誤配線を防止でき、補修が可能”という特長を通してお客さまの製品付加価値を高めている点が喜ばれています。また、当社は基本的な機能に加えて、お客さまのニーズに合わせた幅広いラインナップをご用意させていただいており、基板に直接接続可能なコネクタレスタイプや4Kテレビに対応した高速伝送タイプなどお客さまのニーズに沿った製品を開発・提供している点でも評価していただいております。

スミカード®の新製品を教えてください。

  従来の構造にこだわらず、高機能品、複合品を開発し新たな需要の取り込みによる事業拡大を同時に進めています。端末分岐タイプ、ピッチ変換タイプといった新規構造や照明・光源としての適用が期待されるLED実装タイプの開発を進めています。また、伝送信号の高速化に対応する同軸ケーブルをフラット化したUTMC®(Ultra Thin Micro Coaxial cable)なども開発しご好評をいただいております。

WEBサイト http://www.sei.co.jp/ewp/J/products/
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