いつの間にか桜の季節となりました。皆様のお住まいのあたりは、もう開花しておりますでしょうか。
満開の桜が、卒業や入学、入社、転勤といった人生の節目の記憶と重なり合うことも多いことと存じます。新しく仕立てた服がまだなじまぬ若者が、桜並木の下を急ぐ姿を見て微笑ましく思うとともに、未熟な頃の自分を思い出し、「初心忘るべからず」と自らを戒めております。
さて、この号では、今月開催される「第14回光通信技術展」に出展する、最新の製品や技術をご紹介しております。
当社が横浜製作所に、光ファイバ製造のためのパイロットプラントを設けたのが1974年、オイルショック直後で、経費圧縮のために特許申請もままならなかったような時期のことです。当時、粉末合金の仕事をしていた私は、「髪の毛よりも細いガラス線の中を、光が走って、大量の情報をやりとりできる」と聞かされても、それがどういうことなのかまったくイメージできず、まさに「遠い未来の話」に聞こえました。
あれから40年。今や、パソコン、スマートフォン、タブレットは日常生活にすっかり入り込み、自宅やオフィスに居ながらにして世界中の情報を瞬時に集めることも可能になりました。今回の展示会では、膨大な量の情報の往来を可能にした光通信を支える、さまざまな製品を出展しておりますので、ぜひお立ち寄り下さいますと幸いです。
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