■技術者に聞きました
PPLP®-MI直流海底送電ケーブル開発で難しかったことは何ですか?
当社で実績のあったPPLP®-OF海底ケーブルと構造はよく似ていますが、PPLP®-MI直流海底送電ケーブルは絶縁油が非加圧のため絶縁破壊のメカニズムから検証して、製造条件や絶縁材料を選定する必要がありました。また試作ケーブルの製造に約3カ月+試験に約3カ月かかることから一つの試作条件の確認に約半年が必要であり、製造条件と材料の最適化には長期間必要でした。
PPLP®-MI直流海底送電ケーブルの今後の展開は?
日本やアジア圏では短距離海底線のニーズしかなかったため、当社には長距離用のMI海底ケーブルの製品納入実績がなく、製品実績を重視する電力会社へのPPLP®-MI採用に向け、まず、クラフトMI直流海底送電ケーブルの実績を積む必要がありました。このため今年イタリアとモンテネグロを結ぶ海底電力ケーブルプロジェクトの500kVクラフトMI直流海底送電ケーブルの試作と評価を進め、ケーブルの製造を受注。これによりPPLP®-MI直流海底送電ケーブル実用化への道を拓くことができました。
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