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広報誌 SEI WORLD 2014年

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SEI WORLD 2014年 11月号(vol. 446)

業界初!超小型・薄型ワイヤレス給電モジュールを開発

当社は、電源ケーブルを接続せずに、ウェアラブル端末などの電子機器へ給電することができる超小型・薄型ワイヤレス給電モジュール(以下、ワイヤレス給電モジュール)を開発し、8月よりサンプル出荷、10月より本格的に販売を開始しました。

 

当社のワイヤレス給電モジュールは、ココがスゴイ!

  ワイヤレス給電モジュールは、制御基板とアンテナで構成されています。従来は、このアンテナ部分に巻線コイルが使われていたため、柔軟性がなく、小型化が進む電子機器への適用が困難でした。

  そこで、当社独自の『立体配線技術』を導入し、業界で初めて、巻線コイルをフレキシブルプリント基板(以下、FPC)に置き換えたワイヤレス給電モジュールを開発しました。

  これにより、受信・送信アンテナの面積が従来の規格品より84%小型化(10mm×30mm)、厚さが75%薄型化(0.25mm)し、業界初の超小型・薄型化を実現しました。

 

ワイヤレス給電モジュールが使われる製品って?

  本製品の使用分野は、防水防塵対応が求められるウェアラブル端末、コードレス化へのニーズが高いヘルスケア機器、産業機器など、ますます小型、軽量化が求められる分野を想定しています。

 

今回開発した製品の特長とは?

1.アンテナを超小型・薄型化

柔軟性のある当社FPCを採用したアンテナ部

アンテナ部に、巻線コイルに代えてFPCを採用することで、業界初の超小型・薄型化を実現しました。

2.フレキシブルな搭載に対応

送信・受信アンテナ双方にFPCを用いており、FPCの特長である屈曲性、柔軟性を活かし、巻線コイルを使った給電モジュールでは、不可能だったU字部や屈曲部への搭載も可能です。

3.給電制御機能

当製品は、電磁誘導方式(※1)を採用しています。電磁誘導方式では、位置ずれなどが起こった際、伝送効率が低下し、発熱する可能性がありますが、当社品はこの対策として、温度モニターによる給電制御機能を付け、温度上昇時には送電を自動的に停止します。

4.送受信組み合わせたモジュールとして提供可能

当社は、送受信モジュールの設計から製造まで対応しています。小型化には、特に送受信のバランスを考慮した設計が必要となっており、送受対向で最適化されたモジュールを提供します。

ワイヤレス給電モジュール(上から送信モジュール、受信モジュール)

※1電磁誘導方式とは、非接触電力伝送の方式の一つで、送電側から供給された電力エネルギーが空間を介し、受電側に磁束を発生させ、電力を流すことができる方式です。

 
■参考仕様

以下は、参考仕様で、電流容量、アンテナモジュールサイズ、デザインは、お客さまのご要望の仕様によりさまざまな設定が可能です。

項目 仕様
送信側 入力電圧 DC 5V
入力電流 Max.400mA 下記寸法での参考値
寸法 アンテナ 30(W)×10(H)×0.25(T)mm
突起部は含みません
制御部 50(W)×32(H)×0.25(T)mm
突起部は含みません
受信側 出力電圧 DC 5V
出力電流 Max.170mA 下記寸法での参考値
寸法 アンテナ 30(W)×10(H)×0.25(T)mm
突起部は含みません
制御部 12.5(W)×10(H)×0.25(T)mm
突起部は含みません
 

今後、電力の伝送効率の向上や製品ラインナップの拡充を進めるとともに、磁界共鳴方式(※2)の開発にも取り組んでまいります。

※2磁界共鳴方式:
給電側のコイルに電流が流れることにより発生した磁場の振動が、同じ周波数で共振する受電側の共振回路に伝わる現象を用いた方式です。電磁誘導方式に比べ、離れた距離でも送電できる方式として注目を集めています。

 
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