高速伝送パフォーマンスに優れた
フレキシブル基板
住友電工の高周波FPCは、5G通信などで活用が期待されるミリ波帯において低伝送損失で、柔軟性の高い、フッ素樹脂の高周波フレキシブルプリント基板(FPC)です。フッ素樹脂は、高周波帯において非常に優れた特性を有する基板材料として注目されており、住友電工グループは、長きにわたりフッ素樹脂加工に取り組み、多彩な製品を開発してまいりました。その蓄積された知見や加工技術を生かすことで、これまで加工が難しいとされてきたフッ素樹脂フレキシブル基板の量産化を実現しました。また、柔軟性に優れるというFPCの特徴はそのまま有しているため、曲面など柔軟性が必要な配線部分での利用に適しています。
低誘電率/低誘電正接フッ素材料を使うことで高周波において低伝送損失のFPCを実現します。
5Gミリ波帯や車載レーダーの周波数帯において、他社材料を使用したFPCと挿入損失を比較すると、当社高周波FPC(フッ素樹脂FPC)の伝送損失が低減されています。
LCP | PPE | 競合 フッ素材 |
弊社 フッ素 |
|
---|---|---|---|---|
DK | 3.2 | 3.6 | 3.0 | 2.35 |
DF | 0.002 | 0.005 | 0.001 | 0.002 |
@10GHz、円筒キャビティで測定。
フッ素を誘電体に使うことにより、
伝送時に減衰・拡散しやすい
高周波のロスを低減します。
3層構造のFPCの厚みは、300~400um。複数の同軸ケーブルをFPCに置き換えれば、1pcsにまとめることができます。
スペース面でも、AWG34の同軸ケーブルと比較して約80%薄く、ピッチも20%狭くすることが可能です。
FPCの厚み
300~400um
多芯でかさばる複数線の同軸ケーブルも、スリムなFPC1枚に集約。
※この設計は一例です。
ほぼ同寸法でフッ素基板と液晶ポリマー(LCP)基板を作成、2×2のアンテナアレイを形成し一般的な相対利得測定方法によりアンテナ特性を測定(パッチサイズのみ誘電率に合わせて微調整)したところ、液晶ポリマー(LCP)と比べ1.5倍のアンテナ性能を実現することができました。 お問い合わせ
アンテナモジュールからメインボードのモデムまでの高周波RF信号中継
外部端子信号の高速化に伴う、サブボード・メインボード間の高速伝送信号の中継
アンテナ性能向上のために低損失とアンテナ利得が要求されるアンテナ層をフッ素FPC化