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化合物半導体とは

半導体とは

電気の通し易さが銅やアルミニウムなどの「導体」とゴムやガラスなどの「絶縁体」の中間にあって、条件次第で導体にも絶縁体にもなり得る物質の総称を言います。

地球上にある92種類の元素のうち、半導体として働けるものはシリコン、ゲルマニウム、セレン等の数種類しかありません。中でもシリコンは半導体材料として極めて安定しており、現在半導体の材料はほとんどシリコンが使われています。

化合物半導体とは

シリコン半導体がシリコンというひとつの元素を材料にしているのに対し、複数の元素を材料にしている半導体のことを言います。その組み合わせは色々ありますが、代表的なものとして周期律表のIII族とⅤ族(GaAs、GaP、InP等)、或いはII族とVI族(CdTe、ZnSe等)、IV族同士(SiC)の組み合わせがあり、それぞれ異なった機能を発揮します。

化合物半導体はシリコンに比べて基板の結晶欠陥が多く割れやすいので、結晶にする時のウエハの大型化が難しいこと、また、材料がシリコンに比べて高価なので、原材料の入手過程や結晶精製過程のコストのことを考えると実用向きではないことなどに起因し、世間で半導体の材料として使われているのはほとんどがシリコンでした。
しかし化合物半導体は、シリコンよりも電子の移動速度がはるかに速いため高速信号処理に優れ、低電圧で動作したり、光に反応したり、マイクロ波を出したりと優れた特性を備えているので、今やキーマテリアルとして日常生活に広く使われるまでに成長してきました。

マルチメディア社会が求める機能や特性が、(1)パーソナル化→低消費電力化、小型化、(2)大容量・高速情報処理、 (3)高品位表示機能であるとするならば、化合物半導体はまさにこの目的のために誕生し育まれた材料とさえ言えます。

■単元素の半導体と化合物半導体 ■周期律表からみた化合物半導体の組み合わせ
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