住友電工グループ社会貢献基金では、2月27日に「大学講座への寄付」ならびに「学術・研究の助成」に関する贈呈式を行いました。この基金は2009年に設立されたのですが、住友事業精神や住友電工グループの経営理念を基にした社会貢献基本理念に則り、「人材の尊重」「技術の重視」「よりよい社会・環境づくり」をテーマに、「大学講座寄付」「学術研究助成」による学術振興と、「奨学金支給」による人材育成などの事業を行って参りました。
今年度は、「大学講座寄付」では新たに1件を採択し、継続8件と合わせて合計9件の講座寄付を、また、「学術研究助成」では、185件という多数の応募の中から29件の研究への助成を決定しました。
話は変わりますが、近年ノーベル賞で日本人の受賞が相次いでおります。昨年の京都大学の本庶佑先生、2016年は東京工業大学の大隅良典先生、2015年は北里大学の大村智先生と、東京大学の梶田隆章先生と立て続けに受賞され、改めて日本の学術研究の水準の高さを実感しております。
一方で、主要科学誌への掲載数の減少や、地方の大学や私立大学の運営が苦しく、基本的な研究活動にも窮するという話も伺っており、日本の科学技術が低下しているのではないかとの懸念もあり、危機感をもっていかなければならないとも感じております。
贈呈式の後の交流会でも、研究者皆さまから感謝の言葉を多数頂戴し、限られた金額ではありますが、改めてこの基金の重要性を感じた次第で、この取り組みを継続していかなければならないと誓ったところであります。
最後に、毎年心苦しいのですが、お盆休み返上で熱意をもって多数の応募の中から選考いただきました選考委員の皆さま、また基金を運営している事務局の皆さまにも、この場をお借りして、心からお礼を申し上げます。
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