SPring-8/SACLA訪問

先日、兵庫県・播磨科学公園都市にあるSPring-8を訪問しました。SPring-8は、世界最高性能の大型放射光施設です。放射光とは、電子をほぼ光速まで加速し、磁石によって進行方向が曲げられた際に発生する細く強力な電磁波のことで、ナノテクノロジーやバイオテクノロジーなど幅広い研究に利用されています。

放射光を産業で活用するため、当社を含む13社の企業グループが運営している産業専用の実験ステーション(通称:サンビーム)があり、今回、このサンビームを視察しました。これまでにタングステンリサイクル事業や各種金属線等の材料開発に幅広く活用していますが、最先端の製品開発を原子分子レベルの制御をして進めるためには、放射光施設をうまく活用することが重要であることがわかりました。

また、SPring-8に併設するSACLA(さくら)も見学させていただきました。SACLAは、原子や分子の瞬間的な動きをストロボ写真のように観察することができるX線のレーザーで、日本の先端技術を先導する高度な技術に感銘を受けました。

今回の訪問で、各社が最先端の技術を使って新材料・新プロセスの開発に注力していることがよくわかりました。以前からSPring-8での活動状況は気になっていましたので、視察させていただくことを要請して、今回訪問させていただいたわけですが、よい機会になりました。合わせて、当社も負けないよう、研究者に檄を飛ばしてしまいました。品質の改善はもとより、将来の新しい製品開発に積極的に活用していきたいと思います。

視察の様子

視察の様子