先日、2019年度第2四半期の決算を終え、IR説明会を実施いたしました。
まず2019年度第2四半期の連結決算については、既に発表しました通り、売上高は1兆5,238億円、営業利益460億円、経常利益481億円、親会社株主に帰属する当期純利益280億円と、減収減益となり、通期についても下方修正せざるを得ない結果となってしまいました。
この場での詳細な説明は割愛させていただきますが、全体的には米中貿易摩擦などの影響を受け、海外の経済が減速しており、売上高が伸びない中で価格低下や将来のための研究開発費の増加、円高、その他コストの増加をコスト削減等で吸収しきれませんでした。厳しい結果となりステークホルダーの皆さまには申し訳ありませんが、下期以降少しでも上積みができるよう頑張ってまいります。
さて、今回のIR説明会の中で多くのご質問を頂戴しましたが、半分以上が自動車関連事業部門に関する質問で、いつもより多かったように感じました。当社の半分以上の売上・利益をあげている事業ですので至極当然ではありますが、CASE(*)対応を含め、将来に向けた発展に関心を寄せていただいているということかと思います。なかなか現時点で具体的な製品のことを言えないのが心苦しいのですが、自動運転や周辺監視用途に求められる高速通信の技術や、電動自動車に求められる高電圧・大電流化に必要なエネルギーの技術などが遺憾なく発揮できるものと考え、積極的に研究開発を進めており、お客さまを含めた皆さま方の期待に何とか応えていきたいと考えております。
電動自動車(EV)という点では、ハイブリッド車用駆動モータに使用されている平角巻線やリチウムイオン電池に使われるタブリード、高電圧ハーネスや床下パイプハーネスなどは既に増産投資を進め、生産量を増やしてきており、今後も拡大が見込める製品群です。
また、5G(第5世代移動通信システム)の導入に向けたインフラ整備が進みはじめ、携帯電話基地局の小型化、低消費電力化に貢献できる当社のGaN(窒化ガリウム)デバイスも順調に拡大しております。まずは基地局の整備からはじまり、いずれは高速大容量の光ファイバ・ケーブルの整備につながってくると考えられ、必ずや当社の高い情報通信技術が活かせると考えております。
厳しい決算の中でも少しずつ期待の事業が拡大しはじめております。攻めるべきものは攻め、守るべきものは守り、着実な成長につなげて参りたいと考えております。
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