2019年度の決算を終え、先日、IR説明会をオンラインで開催いたしました。
2019年度の連結決算は、売上高は3兆1,070億円、営業利益1,272億円、経常利益1,305億円、親会社株主に帰属する当期純利益727億円となりました。
自動車生産やスマートフォン販売の減少、自動車関連製品や光ファイバ・ケーブルの価格低下や円高・銅価格下落の影響、将来に向けた減価償却費の増加、そして、新型コロナウイルス感染症による経済活動の急減速等の要因により、前期を下回る、たいへんに厳しい結果でした。
中間決算時に通期業績見込みとして、売上31,500億円、営業利益1,400億円を公表しましたが、新型コロナウイルスの影響による下振れが、売上で約650億円、営業利益で約200億円程度あり、公表値達成には至りませんでした。セグメント別でも、情報通信が増収増益を確保したものの、他の事業分野は新型コロナウイルス等の影響が大きく減収減益となりました。
2020年度の連結業績予想は、新型コロナウイルスの影響予測が極めて難しいことから「未定」として対外発表しましたが、IR説明会の中で投資家の皆さんからも、新型コロナウイルス終息後の需要やビジネスチャンスなど、今後を見据えた質問を多数いただきました。
新型コロナウイルスの影響が大きかった自動車部門では、中国・欧米で半減した需要が既に回復の途上にあります。順調に推移すれば、6月末までに約80%程度まで回復し、7月以降は前期並みにフル稼働となる地域もあると推測しております。市場回復に向けて万全の準備を進めてまいります。
また、今回の新型コロナウイルス対応を契機に、テレワークの定着化、遠隔医療、オンライン授業など、社会が変化していく可能性があります。高速・大容量・低遅延な通信ネットワーク網構築のニーズが高まれば、当社が培ってきた技術が貢献できるビジネスチャンスとなり得ます。
これらを実現するためにも、今年度も、設備投資、将来に向けた研究開発は、優先順位を付けながら、前期並みの規模で、実施していくことを考えております。
厳しい事業環境下ではありますが、難局を乗り越え、将来にわたって成長していけるよう、愚直にSEQCDD(安全、環境、品質、コスト、物流・納期、研究開発)の体質強化を進めてまいります。今年度も引き続きのご支援をよろしくお願いいたします。
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