プレスリリース
既設太陽光発電所向け 後付け可能なストリング監視ソリューションを販売開始
2018年1月25日
住友電気工業株式会社
住友電気工業株式会社(本社:大阪市中央区、社長:井上 治 以下、当社)は、既に当社が販売しているPLC*1ストリング*2監視装置に、新たに開発した「PLCストリング監視システム用データ蓄積・解析装置(SMP2301)」を組み合わせて、2018年2月より「既設サイト向け 後付け監視ソリューション」を販売します。
従来、太陽光発電システムはメンテナンスが不要と言われていましたが、最近では高確率で発電ロスにつながるトラブルが発生することが明らかになっています。当社は2014年10月より「PLCストリング監視装置」を販売しており、電力線を利用するPLC通信技術により安定した通信で監視ができる点、および、通信専用線の敷設費用を削減できる点を高く評価頂き、約6,000台(累計約340MW)の販売実績があります(2017年末現在)。
このたび販売開始する「データ蓄積・解析装置(型番:SMP2301)」は、「PLCストリング監視装置(型番SMP2102及びSMP2203)」と組み合わせることで、ストリングデータの見える化、太陽光発電所(以下、サイト)の異常判定と通知を行う等ができます。SCADA*3未導入の既設サイトにも、低コストで簡単に監視を始められることが特徴です。当社は、「PLCストリング監視装置」と「データ蓄積・解析装置」の両製品を組み合わせて「既設サイト向け 後付け監視ソリューション」と位置づけ、2018年度に合計20のサイト受注を目指します。
なお、既設サイト向け 後付け監視ソリューションは2018年2月28日(水)~3月2日(金)に東京ビックサイトで開催される国際スマートグリッドEXPOに出展いたしますので、ぜひご来場ください。
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データ収集装置
(型番SMP2102)
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ストリング監視端末
(型番SMP2203)
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(型番:SMP2301)
既設サイト向け 後付け監視ソリューションで実現できること
- 1. サイトの異常判定
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- ストリングデータを元に朝昼夕の時間帯で異常判定を行い、異常を検出した場合は、メールにて通知
- メール内容には、異常接続箱/ストリングの情報、異常発生時間帯、異常種別(影の影響、パネル故障疑い、経年劣化疑い)を記載。
この内容を元に迅速な改善対応を行うことで、売電損失を最低限にとどめます。 - 発電時間帯(昼間等)に一定時間測定値を取得できない場合もメール通知
(ブレーカの遮断等のDC線路の異常を検出)
- 2. ストリングデータのグラフ表示
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- 指定期間および指定接続箱のストリング電流・電圧の見える化表示(図2参照)
- 3. ストリングデータを最大2年間保存
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- ストリングデータをもとに、10分間の平均値として最大2年間保存
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図1:機器導入時の構成イメージ
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図2:ストリングデータ表示例
*1 PLC(Power Line Communication):
電力線を通信回線として利用する技術。当社製品は450kHz以下の周波数を用いる低周波PLCの技術を採用しており、DC線上にストリング電流測定データを重畳しています。
*2 ストリング:
直列に接続された太陽光発電パネル群の最小構成単位。
*3 SCADA(Supervisory Control And Data Acquisition):
コンピュータによるシステム監視とプロセス制御のこと。太陽光発電においては、発電量や構成機器の状態見える化、発電実績の管理や分析機能などを持つ、クラウド型の監視システムを指す。
以上