プレスリリース
社長年頭挨拶(社員向け要旨)
2019年1月 4日
住友電気工業株式会社
社長 井上 治
2019年の年頭にあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
昨年を振り返りますと、世界の社会経済は、自国ファーストの保護主義が、各地で顕在化した1年であり、本年も不安定な情勢が続くものと思われます。
加えて、ICTの進化とグローバリゼーションの進展により、新たな製品サービスやビジネスモデルが猛烈な勢いで生み出されており、企業に対する社会からの期待や要請は、ますます大きくなってきています。
こうした状況を踏まえ、本年は3つのことを皆さんに要望します。
- 1. 市場環境の変化への迅速な対応
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世界の片隅で発生した小さな変化も、時間の経過とともに大きなうねりとなる例は枚挙にいとまはなく、そうした変化に対応できず、舞台を降りた企業も少なくありません。
住友電工グループが今後も持続的に成長発展するためには、皆さん一人ひとりが、顕在した変化への迅速な対応、さらには、潜在する変化を先取りした対応ができるよう、日頃よりアンテナの感度を上げて、事前にしっかりと準備をすることが重要です。
特に、営業、製造、研究の各部門は、相互に緊密なコミュニケーションを図り、あらかじめ複数の角度から想定し、顧客動向や市場の見通しの変化に対しては、設備投資、製品在庫、新製品の投入などに、タイムリーに反映し、リスクの低減、チャンスの拡大につなげていただくようお願いします。
- 2. SEQCDD*の進化と着実に成果を出す
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昨年5月に公表した中期経営計画「22VISION」では、人・モノ・設備の完全無災害を実現する世界トップの安全企業を目指す、そして継続的カイゼンによる"強い工場づくり"という高い目標を掲げました。これらの達成には、各部門・各社での活動のさらなる強化と、生産技術本部による全社横串活動という両輪が不可欠です。日々の改善が、生産性の向上、製品リードタイムの短縮、在庫の削減という好循環につながるよう、具体的な目標を関係者で共有し、着実に成果を出していただきたいと思います。
また22VISIONでは、「トップテクノロジーの創出・強化」も掲げています。技術の趨勢や顧客の目線を常に意識し、スピード感ある研究開発を要望します。
- 3. コンプライアンスの徹底
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昨年もさまざまな企業において、不祥事によって永年にわたり築いてきた信用を失墜させる事態が相次ぎました。
法令はもとより、さまざまなルールの遵守は、社会から信頼、尊敬される企業として持続的に発展するための絶対的な基盤です。自分の業務の中で何か気になることがあれば、一旦立ち止まって、「萬事入精」、「信用確実」、「不趨浮利」という住友事業精神にもとる行為はないか、必ず確認するようお願いします。
また、不正を未然に防止し、コンプライアンスの徹底を進めていくうえで、組織の文化、職場の雰囲気も重要になります。管理監督者の皆さんは、健全な緊張感を保ちつつ、相談しやすく風通しの良い、明るく活気のある職場の構築に尽力をお願いします。
本年度も残り3か月となりました。22VISIONの達成に向けた良いスタートとなるよう、前向きに楽しく、業務に取り組んでいただきたいと思います。
以上