プレスリリース
住友電工、Senko Advanced Components社へAirMT™技術ライセンスの供与を決定
2019年9月18日
住友電気工業株式会社
住友電気工業株式会社(本社:大阪市中央区、社長:井上 治、以下 当社)は、米国・Senko Advanced Components社に非接触型多心光フェルール技術「AirMT™」のライセンスを供与します。この取り組みにより、既存のMPOコネクタの各種課題を解決する新しい多心光コネクタ技術の市場への普及をめざします。
既存の多心光コネクタであるMPOコネクタには、高い嵌合(かんごう)力によりダストが固着し挿入損失が増大する、また多連化により挿抜力が増大する問題などがありました。当社は、既存のMPOコネクタと同等のコストを維持しつつ、挿入損失の性能を損なうことなく、これらの問題を解決する「AirMT™」技術の開発に成功しました。
当社は、この革新的な技術の市場への早期浸透を目指し、同技術のライセンスをSenko Advanced Components社に供与するとともに、AirMT™の商標を共同保有し、両社からAirMT™技術を使った製品が市場へ供給される体制を構築することにいたしました。扇港産業グループの光通信事業を担い、光通信用のコネクタ部品市場では世界トップクラスのシェアを有する同社がAirMT™のサプライヤに加わることで、非接触型多心光コネクタの新しい市場創造が加速されることを期待します。
本技術の主な特長
- MTフェルールの接続面に特殊なスペーサ構造を設け、ファイバ端面間にわずかな隙間を設けることで、物理接触に必要であった嵌合(かんごう)力を低減し、同時にダスト固着を解消。バックプレーン接続のような多連コネクタ用途でも軽い力での挿抜が可能となり清掃性も大幅に改善されました。
- 通常はファイバ端面が物理接触しなければ挿入損失は大きくなりますが、住友電工の独自技術により挿入損失の増大を抑えることに成功。既存MPOコネクタと同等のコストを維持しつつ、シングルモードのスタンダードグレードでは0.5dB以下を保証* します。
- 当社は、嵌合させるバネ力を抑えることによってコネクタハウジング設計を単純化し、省サイズ化することに成功。これにより高密度な実装が求められるアプリケーションに最適な光コネクタFlexAirConnecT™を製品化しています。
当社の AirMT™シリーズ製品ラインナップ
以上