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プレスリリース

データセンターの配線作業負荷軽減に貢献する光ファイバ用多心コネクタAirEB™を開発

製品・技術情報

2021年6月 1日
住友電気工業株式会社

住友電気工業株式会社(本社:大阪市中央区、社長:井上 治、以下 当社)は、光コネクタ「AirEB™」を新たに開発しました。光ファイバ用のコネクタに、光路を拡大するレンズ構造を採用したことで、粉塵・埃による光損失を軽減し、光配線作業時間の大幅な削減に貢献します。

クラウドの普及、5G、AIの商用化などによるデータトラフィックの激増に伴い、老朽化や能力不足による既存データセンターの刷新や新規施設の建設数が飛躍的に増えています。データセンター内の光配線は高密度実装を実現するため、より複雑化し、新規配線時のみならず、メンテナンスにも多くの作業時間と費用がかかる傾向にあります。その課題を解決するべく、当社では、データセンターを運営する事業者の、より効率的な光配線作業へ寄与する光コネクタを開発しました。

AirEB™の外観
図1 AirEB™の外観

光コネクタを介して接続された光ファイバ端面の間に、各種機器や作業者の身体から発生する粉塵や埃などの小さな異物が付着するだけで光の損失が発生します。光ファイバの接続端面に付着した異物を取り除くため、接続前のみならず、稼働後も頻繁に清掃作業を行う必要があり、多数の光接続を実施する場合には、多大な作業時間や費用がかかっていました。

AirEB™と光路拡大のイメージ
図2 AirEB™と光路拡大のイメージ

この課題を解決する製品が、当社が開発したAirEB™です。AirEB™は、コネクタ先端部に備えた特殊なレンズによって光路を拡大させることで、異物付着による光損失の増大を軽減できることが特長です。さらに、数百ミクロンの間隙を介して接続するエアギャップ技術や、当社独自の精密位置合わせ構造の組み合わせにより、以下の特長を有し、データセンター内での光配線作業時間・費用の大幅な削減を実現します。

AirEB™の特長

  1. 特殊なレンズ構造・エアギャップ技術の採用により、頻繁な清掃が不要、作業性も改善
    (1) 光路が拡大されるため、粉塵・埃による光損失の増大が軽減されます
    (2) 粉塵・埃がコネクタ端面に固着しないため、清掃が簡単です
    (3) 強い嵌合力が不要なため、着脱の作業性が向上します
  2. 独自の位置合わせ構造採用によるコスト低減に貢献
    (1) コネクタにMALE/FEMALEの区別がないため、部品在庫の種類を減らせます
    (2) 構成部品が少ないため、組み立て作業の削減が可能です
  3. 光路を直線配置したシンプルな設計により、大量加工が可能
    (1) 特殊な設備を使わずにアセンブリができます
    (2) 光路が直線のため、アライメントの基準が明確です
    (3) ファイバ端面の研磨が不要のため、アセンブリ時間が短縮されます

当社は、ますます高度化が求められる光通信分野において、高品質、高性能な技術を提供し続けることにより、安心・安定の情報通信ネットワークの構築を支えてまいります。

■ ご参考

以上

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