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トップメッセージ 2015年04月号(Vol.451)

社長 松本正義

準備万端整えて

また、新しい年度が始まりました。

多くの若者が、上の学年に進級し、上の学校に入学し、また就職します。あるいは、異動や転職などで環境が変わる方もおありかと思います。

私が学校を出たのはもう昔のことですが、卒業に際しての恩師のアドバイスは今でも忘れません。それは、「社会に出て職に就くと、寝ている以外のほとんどの時間は仕事のことで頭が一杯になる。従って、もし自分の仕事が楽しくなければ、人生そのものも楽しくなくなってしまう。仕事を楽しいものにするにはどうしたらよいか考え行動していくように」というものでした。

私は、このアドバイスを受け、「準備万端整えて仕事に臨む」との志を立てました。新しい環境に入ると、自分の経験のなさも相俟って、難しい問題が洪水のように押し寄せてきて、気が重くなります。しかし、自分なりに一所懸命考え準備万端で臨みますと、(本当に準備万端だったかはともかく)なぜか不思議と勇気が湧いてきて、いったいあの気の重さは何だったのかと思うことも多々ありました。そうするうちに、徐々に周囲の信頼と信託も得て、仕事が楽しくもなってきたように思います。

もちろん、準備をするにはそれなりの時間が必要であり、時間の上手な使い方を早く見つけることも大事です。しかしそれでも、若い時は時間がいくらあっても足りません。米国駐在時に知った、こんな諺があります。「少年、少女時代は一日が短く一年が長い。働く年代になると一日が短く一年も短い。そしてリタイアすると一日が長く一年は短い」。そういえば、「青春とは、人生のある時期を指すのではなく、心の若さを言うのだ」という詩もありました。一日が短いならば、それは「青春を謳歌している」ということかもしれません。

社長 松本 正義


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