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トップメッセージ 2015年12月号(Vol.459)

社長 松本正義

強みを伸ばす、繰り返し言い続ける

内外で気が滅入るようなニュースが続く中で、ラグビー・ワールドカップでの日本チームの活躍は、先のノーベル賞受賞の報に続いて、快哉を叫びたくなる出来事でした。

人気の点ではサッカーなどの後塵を拝していた日本のラグビーですが、初戦で優勝候補の一角であった南アフリカを劇的な逆転で破り、その後も強豪国相手に2勝するに至って、一気に国中の注目を集めるようになりました。これも「結果を出したからこそ」でありましょう。

「体格もパワーも劣る日本チームが、なぜ強豪国に伍して戦うことができたのか?」

この問いに対し、ヘッドコーチを務めたエディー・ジョーンズ氏は、チームの「強み」を伸ばしたことを挙げていました。曰く、「強豪チームの真似をしても勝てない。自分の強みを伸ばすこと。弱みをなくそうとするより、強みを磨く方が楽しいものだ。そうやって自信がつけば、弱点も徐々に克服できるようになる。信念と勇気を持って、人と違う努力を続けることが大切なのだ」と。

ビジネスを進める中で、自分たちの弱みが見えてくると、私たちはついつい弱気になってしまいます。ジョーンズ氏はこうも言います。「以前の日本チームは、国際試合があると試合前から心のどこかで負けていた。だから、ヘッドコーチとして最初に取り組んだのは、マインドセットを変えることだった。強みを生かせば勝てる、と。難しいことだが、リーダーが同じことを繰り返し言い続ければ、人はそれを信じる。」

組織の強みを伸ばすこと。本質をつかんだメッセージを発し続けること。リーダーの力量が問われます。

社長 松本 正義


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