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特集 2016年06月号(Vol.465)

ITS

ITSとは、情報通信技術を用いて、人と道路と自動車の間で情報の受発信をおこなうことにより、交通事故、渋滞、排気ガスによる環境汚染などといった道路交通が抱えるさまざまな問題の解決を目的に構築された高度道路交通システムのことです。現在、交通事故撲滅・渋滞解消・CO2削減を目指すITS技術開発が産官学連携により進んでいます。

住友電工グループは現在、「モビリティ」、「エネルギー」、「コミュニケーション(ICT)」の3つの事業領域に取り組んでいます。ITS関連製品は「モビリティ」と「コミュニケーション(ICT)」の融合領域に含まれており、これらを支えるさまざまな技術・製品群を有しています。当社グループは、 ITS関連製品の開発・設計・製造やソフトウェア開発、さらにはシステムエンジニアリングやメンテナンスまで一貫したトータルソリューションを国内だけでなく、海外にも提供しています。

住友電工グループは、いつからITS関連製品を提供しているの?

日本のモータリゼーションは、1960年代から急速に進み始め、経済発展や生活水準の向上を支えてきた一方で、交通事故死者数の増大や渋滞・公害などの社会問題も発生しました。当社グループは、1960年代後半から官民一体となって交通管制システムの導入に取り組み、世界最大規模の警視庁交通管制センターの構築をはじめとして、渋滞の緩和、環境にやさしく、安全で快適な道路交通社会の構築に貢献してきました。

今回は、当社グループが提供するITS関連製品・ソリューションの一部をご紹介します。

※下図の番号をクリックすると製品紹介文に移動します。

①交通管制センター

道路交通に関する情報を収集・分析し、交通信号機を制御することで、交通渋滞や事故の削減や各種交通情報の提供など、都市の交通管理を一元的におこないます。

②高速道路道路情報システム

通過する車両を計測することで渋滞情報や走行時間情報を作成し、高速道路管理などに役立っています。

③画像処理トンネル自動監視システム

トンネル内に設置された監視カメラの映像を解析し、トンネル内の交通状況や異常状態(停止車両、低速車両、避走車両など)を検出し、効率的にトンネル管理をおこないます。

④安全運転支援システム

光ビーコン、ITS無線機といった路側通信装置から車載機に対して、信号情報や車両・歩行者の情報などを提供することで安全運転を支援します。

⑤交通情報提供システム

交通管制センターに収集された交通情報を、交通情報板や光ビーコンなどを通じて提供します。

⑥現場急行支援システム

パトカーや救急車などの緊急車両を光ビーコンで感知し、優先的に通行できるように信号を制御します。

⑦公共車両優先システム

バスなどの公共車両を光ビーコンなどで感知し、交通信号機の青時間延長や赤時間短縮をおこない定時運行に寄与します。

⑧バスロケーションシステム

バス内の車載機と無線通信をおこなうことでバスの走行位置をリアルタイムに把握し、停留所で到着予定などの情報提供をおこないます。

⑨ITS路側端末装置

路側に設置する信号制御機や車両感知器などのインフラ機器を開発・製造しています。

⑩配送計画システム 動態管理システム

渋滞情報を考慮した配送計画を立案することで、輸配送を効率化するとともに、車両の位置・状態を把握します。

⑪ナンバープレート読取装置

道路上部に取り付けたカメラによって走行する車両のナンバープレートを画像処理技術を用いてリアルタイムに読み取り、走行時間計測などに活用できます。

⑫テレマティクス端末

テレマティクスセンターで生成された渋滞情報や経路情報などをドライバーに提供し、エコで安全な運転を支援します。スマートフォンアプリ開発用ツールを提供しています。

⑬新交通システム

誘導無線技術を用いて、乗客と運転司令所との通話(列車無線)や非常時の通報(非常発報)をおこないます。

⑭テレマティクスセンター・自動運転支援

携帯回線などを用いて収集した車両情報を利用して、渋滞情報や経路情報などを生成しテレマティクス端末に提供します。これらの情報は実現が期待される自動運転車の走行制御や危険回避に役立ちます。

今回ご紹介した製品・ソリューションは、こちらのページでもご紹介しています。ぜひご覧ください。

当社グループは今後もITSインフラシステムや先進運転支援技術の高度化により、到来する高齢化社会でも「安全・安心」で「快適」なモビリティ社会実現に貢献していきます。


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