プレスリリース
タイ・バンコクでプローブ情報を活用した信号制御の実証実験を受注
2021年8月 5日
住友電気工業株式会社
住友電気工業株式会社(本社:大阪市中央区、社長:井上 治、以下「当社」)は、タイ・Genius Traffic System Co., Ltd.(以下「Genius社」)から、タイ・バンコク都内におけるプローブ情報を活用した信号制御の実証実験を受注しました。
実証実験の実施は2022年2月から1か月程度を予定しています。
現在、一般的な交通管制システムにおいては、信号制御に必要となる渋滞長の情報は、路上に設置されるセンサを主に用いて収集・計測しています。この方法は、センサ設置や維持管理に費用と時間がかかることもあり、途上国などでは交通管制システムの普及が進まない原因のひとつとなっています。
この問題を解決する手段のひとつとして、自動車が走行した位置や車速などのデータを収集して得たプローブ情報を活用することが、センサ情報に比して価格、情報収集範囲の広さで優れており、有効と考えられます。
当社は、これまでGenius社に対してプローブ情報を用いて信号機の制御を行うことを提案してまいりました。
この提案も踏まえ、Genius社は、この度、バンコク都の交通渋滞改善プロジェクト* において、同社が構築するシステムを活用した実証実験を行うこととなりました。
この実証実験では、TomTom社* が保有するプローブ情報をオンラインで取得して信号機の制御や渋滞情報の提供を行い、センサを用いる場合との比較検証を行うこととしています。
このうち、当社は、TomTom社からのプローブ情報の受信および信号機の制御に関わる部分をGenius社から受注しました。
当社は、プローブ情報を用いた信号機制御の適用性評価・確認を行い、有効性を実証する実験を行い、比較的安価な広域交通管制システムとしての機能の確立を目指します。
実験結果を踏まえ、予算制約等の問題でシステム導入が進んでいないバンコクのような国や都市への提案と導入を更に進め、都市の深刻な問題である交通渋滞の改善、快適な交通環境の実現に貢献していきます。
以上