CROSS TALK
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#02

技術系若手社員 座談会

幅広く事業展開し、各分野で高いシェアを誇る住友電工。
今回は入社2~3年目の若手エンジニア4名に、今自分たちに求められているもの、
同社製品が社会に与える影響、今後身につけるべき力や目指す姿について語ってもらいました。

MEMBER

01

株式会社オートネットワーク
技術研究所
電線・材料研究部

山田 芳隆

工学研究科修了

住友電工の自動車・電力・産業素材などの幅広い分野に興味があり、その分野で学生時代に学んだ金属材料の知識を活かした研究開発をしたいと思い、入社を決める。オートネットワーク技術研究所では、電気自動車に必要不可欠な高圧ワイヤーハーネスの電線開発を担当。軽量化や柔軟化など、さまざまな課題解決に向けた研究開発に取り組んでいる。

02

情報ネットワーク研究開発センター
モビリティシステム研究部

松本 愼太郎

情報科学研究科修了

もともとクルマに興味があり、自動車部品や道路インフラの事業など、幅広くモビリティ事業を展開する住友電工を志望。現在は、自動車が走行した位置や速度などのデータを収集して得た情報を利用して交通状況を把握し、交通管制システム(交通信号機の制御)に適用する方式の検討・開発を行っている。

03

住友電工デバイスイノベーション
株式会社
電子デバイス事業部製造技術部

小西 友美

理工学研究科修了

採用面接の研究資料づくりにおける社員の手厚いサポートに感銘を受け、住友電工を志望。入社後は住友電工デバイスイノベーションに配属され、基地局で使用される電子デバイスの製造現場で起きる不具合の対応(原因究明および改善)を担当している。

04

架空線事業部
製造部

須谷 和弘

機械工学科修了

生活に必要不可欠な電気の分野に携わりたいと考え、インフラ業界を中心に就職活動を行っていたところ、住友電工に出会う。現在は架空送電線の製造に携わり、製造工程設計、安全・環境・品質・コストの面からアプローチした設備や作業環境の改善、老朽化設備の補修・更新計画の策定などを担当している。

※勤続年数、所属部署名等は取材当時のものとなります。

WORKPLACE

Section #01 職場について
若いエンジニアに求められるものは?

山田

私が入社してまず感じたのは、年次や経験に関係なく責任のある仕事を任される、ということです。今うちの部署では新しい性能を付与した高圧電線を開発中で、私はその開発プロジェクトで求められる新技術の一部を担当しています。その技術が自部署だけでなく他部署からも期待が寄せられるものなので、当然プレッシャーはありますけど、そのぶんやりがいも大きいです。

松本

それは私も感じました。上司や先輩のサポートがあるので、大きな不安を抱えることはないですが、「まったくの未経験ですけど、自分がやっちゃっても大丈夫ですか?」と思うときはありますね(笑)。

小西

打ち合わせの場で意見を求められる機会も多くないですか?若手って知識や経験が圧倒的に少ないので、たぶん先入観のないフレッシュな意見を期待されているんだと思います。

松本

大事ですよね、フレッシュな意見。組織の活性化につながると思いますし。ただ、エンジニアは思い込みや勘だけでしゃべってはいけないので、私は根拠となるデータを示したうえで発言するよう心がけています。

小西

なるほど。的外れな発言をしても怒られることはないですけど、根拠データに加えて相手の意図をちゃんと理解して、自分の意図をしっかり伝えることが重要になってきますよね。

須谷

そのためにも若いうちに現場の最前線でたくさんの経験を積んでほしい、という思いが会社にはあるんでしょうね。入社前はデスクワーク中心なのかなと思ってましたけど、製造部ではそんなことはなく、製造設備や製品の現物を自分の目で確認することや、現場作業員の方々とのコミュニケーションから学ぶことが殆どで、現場主義の重要性を強く感じます。設備や製品に夢中になり過ぎて、作業着が汚れていることも多々ありますけどね(笑)。

ABOUT WORK

Section #02 仕事について
住友電工の製品が社会に与える影響は?

小西

実際に働いてみて、住友電工の技術力の高さを改めて感じたことって、皆さんありません?第5世代通信システムの5Gが全世界的に注目を集めてますけど、住友電工は基地局用電子デバイス製品の分野で高いシェアを獲得してるんですよね。社会インフラを縁の下で支えてるってことで、そこに携わる私としては誇らしい気持ちです。

山田

小西さんのその気持ち、よくわかります。ちなみに、自動車用ワイヤーハーネスは世界トップシェアなんですよ。そのためお客様からの信頼も厚く、様々な技術相談があります。実際、競合他社に先駆けて開発している製品は多く、例えば住友で開発した高強度アルミ合金電線が、世界で初めてエンジンハーネスとして搭載されました。

須谷

以前、関東地方に大型の台風が上陸して、鉄塔が倒壊したことがあったんです。その際、災害復旧用電線の注文を受けて、当社の製品は人々の生活になくてはならないものなんだな、と痛感しました。それと同時に、製品の設計ミスや製造ミスが大事故につながりかねないので、大きな責任を感じることにもなりましたね。

松本

私が今携わっているのは次世代の交通管制システムで、簡単にいうと、スマートフォンやコネクティッドカーから得る情報で信号機を制御するものです。道路インフラに関わる事業なので、民間の企業だけではなく公的機関も商談相手になりますし、商圏も日本にとどまらないので、須谷さんが言うように大きな責任は感じますが、その可能性の広がりにワクワクしていますよ。

須谷

確か、タイのバンコクで信号システムのプロジェクトがありましたよね?

松本

はい。東南アジア各国の都市部では交通渋滞が深刻化しているので、快適な交通環境の実現に少しでも貢献できれば、と思っています。

To the future

Section #03 将来について
今後身につけるべき力、目指す姿は?

須谷

住友電工のように歴史のある会社では、これまで受け継がれてきた技術を次の世代、次の時代につないでいく必要がありますけど、ただそれだけじゃなく、今の技術に革新をもたらすことも、私たちには期待されていますよね。

山田

同感です。勇気をもって新しいアイデアを提案して、中堅社員やベテラン社員の方に刺激を与えていかないと、ですね。

松本

住友電工には、世界中のお客様と膝を突き合わせて商談している営業担当の社員も多くいて、とても刺激を受けています。その一方で、モノづくりの最上流にいる私たちは、どうしてもお客様との距離が開いてしまう。だからこそ、徹底的にお客様のことを考えた技術開発が求められていると思います。

小西

私が携わっている事業の場合、過去の経験から不具合の原因をある程度予想することはできます。ただ、いざ調査してみると、まったく違う原因の場合もやっぱりあるんですよね。そのためにも、先入観なく業務にあたることが大事ですし、経験を積んでもフラットな視点は必要なんだろうと感じます。

松本

うーん、フレッシュな意見とフラットな視点ですか。あと、エンジニアは目の前のことに没頭して周りが見えなくなりがちなので、物事を俯瞰的にとらえるようにしないといけません。いやぁ、課題は山積みです。

小西

今は課題を与えてもらうことが多いですけど、今後は自ら課題を見つけ、考え、解決していきたいなと、私は思っています。

須谷

自分で動くのにはリスクが伴いますし、当然失敗することもありますけど、それにくじけることなく、ですね。

山田

私は上司から、「失敗してもフォローするから、恐れずに挑戦しろよ」と、いつも指導されています。その言葉がありがたいし、またかっこいいんですよね。自分も後輩に対して同じようなことが言えるようになりたいし、世代を超えてそれを繰り返すことで組織を発展させていきたいと考えています。